石とのかかわり

▼石積1(勾配)

石積には、いろいろな要素によって積み上げる方法もいろいろとある。

その一つの分け方に勾配があり、お寺や神社や、城郭で見られる石垣だ。

その分類は微妙なのだが、”寺勾配”と”宮勾配”という分類がある。

積み上げられた石垣の一番上の積み石、または上から何段かの積み石を

垂直に積んだものを”寺勾配”といい、そこから下部は さほど変化が

少ないもののことで、垂直の部分を”雨落し”と呼ぶ。

それと違って、足元から一番上に向かって均一なカーブを描いて積み上げられ、

一番上の石が垂直にわざと据えられていない積み方を”宮勾配”と言う。

宮勾配と寺勾配を組み合わせたものもあるので、一概には言えないが、

武者返しと呼ばれるものは、宮勾配に多く、反り返っている石積だ。

この反り返りは、上の石の重量を逃がすためにこのような積み方を

考え出したと言われている。先人の知恵だ。

ちなみに、忍者返しは石垣の上に大きな屋根を張り出しているものを言う。
2006.08.09:golem

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