居酒屋 銀次郎

▼自動車のトランスミッション CVT編

ここ最近トルコンATに平行してCVT搭載車が増えてきました。小型車のイメージがありますが、この度のエルグランドもFFベースのCVTですから大トルクにも対応できる物も出てきました。
ギアボックスの多段化が進められるのは、エンジンの最も効率のいい回転域を使うため。それを突き詰めてギアから段を無くしたのがCVTです。
基本原理は簡単で、入力側、出力側、二つのプーリーをベルトで繋ぎ、動力の伝達はその摩擦力で。変速は二つのプーリー上でベルトを移動させ、半径を連続的、無段階に変える事で行われます。

一般的にクリープが無いため、トルクコンバーターとの組み合わせでクリープを出しています。

常にエンジン効率がいい回転域で使う事ができ、シフトショックも皆無。
実際乗ってみると驚く程回転数が少ないです。それと同時に低速で粘るエンジンも必要ですが。。

デメリットは、摩擦力を生み出すために強力な油圧を作る為、必ずしも燃費に貢献しないこと。
何よりも、アクセルの踏み具合とエンジンの回転数、速度が頭の中で同調しないので、不自然な感覚に陥ります。

一頃はヨーロッパ車も積極的に導入してきましたが、MT比率の多い国で不自然な感覚が受け入れられなかったのか、革新的なDSGが開発されたのが原因かは?ですが、CVTのラインナップも少なくなりました。

日本ではスバルのジャスティーが初めに搭載されましたが、当時ガソリンスタンドに勤務してて、お客さんのジャスティーやレックスを移動する度、「何が悲しくてこんなもの…」と思いましたが、技術の進歩とは凄まじいものです。

私はいくら日本のメーカーが低燃費、スムーズさをうたったとしても、どうしても好きにはなれません。MT歴が長かったせいか、半クラッチ状態が続いてるようで、クラッチが焼けてしまうような錯覚に陥ります。
ま、最近の一部の車種は低回転域では違和感の無いものも出始めてきましたが…。

日本車がCVTに積極的なのは、既に多額の設備投資を行ってしまった事もありますが、つまるところは車を操る歓びに「無頓着」だとも言えるかもしれません。。


2010.11.20:tomokaz

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