鰍eorexのビジネスブログ
▼エアサイクルのしくみ
地盤中の温度は一年を通じて安定していて、その土地の年間の平均気温にほぼ近いといわれています。基礎の土間コンクリートは直接その地熱を伝導するので、井戸水と同じように「夏は冷たく、冬は暖かい」状態をそのまま蓄えながら維持します。
[画像]「エアサイクルエ法」では、基礎コンクリートの放冷熱一昔冷熱する性質を利用して、蓄えた自然エネルギー(太陽熱や地熱の一部)をゆっくり放熱して、床下空間の温度を、夏は暑すぎず、冬は寒すぎない範囲に保っています。
[画像]基本的に建物の床下空間は「室内」と考えるので、基礎にも外断熱施工します。
「エアサイクル工法」の基礎工法では、外側・内側、もそれぞれ50ミリの合計100ミリのボリエチレンフォーム断熱材プラキソを採用しています。
特徴として、断熱材そのものが基礎の型枠として利用されることです。
また、コラムベース型は日本の高温多湿の気候を考慮された形状です。昔ながらの「束石工法」の良さを取り入れることで、通気性能が図られ土台の耐久性の維持に貢献しています。
シロアリ対策としては、防蛙と防湿を兼ね備えた「アリダンシート」を採用しています。
今日の屋根材は、材質も多様になり、耐震性の面から薄く、軽くという考え方になっています。
勾配がゆるくなり、小屋裏の容積(気積)も小さくなりました。そのせいか、夏は夜になっても熱気がこもったままで寝苦しい、というのが当り前の話になってしまいました。
空間の広がりを求めて、最近は勾配天井やロフトなどのデザインに人気があります。小屋裏空間を活用するために屋根で断熱するという方法も一般化してきました。
屋根は日射の影響をダイレクトに受けるため、普通の屋根断熱だけでは、太陽の熱を和らげることができず、暑い部屋になってしまいます。
この問題を解決するために、断熱だけでなく、屋根の遮熱・排熱対策を考えなければなりません。
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「遮熱」+「排熱」+「断熱」のトリデル効果(アルミシートで帽射熱を反射させ、通気層で排熱します)
屋根用断熱材「シャルーフ」の通気暦には赤外線を反射するアルミシートが張られています。
屋根裏に通気層を設けて排無することは有効な手段ですが、そこに遮無効果を付加することで小屋裏の温熱環境は大幅に改善されます。
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夏期の実測値では、最高気温を記録した時間帯でも、小屋裏の温度は外気温とほぼ同じ値で推移していることがわかりました。
小屋裏が直接外気の影響を受けないように冬期は換気口を閉じて、断熱、気密を確実に確保します。夏期は、小屋裏換気口を開けて、上昇気流を利用した小屋裏換気(排熱・排湿)を図ります。
「エアサイクルエ法」では、外張り断熱材の内側に、床下〜壁体内〜小屋裏をつなぐ通気層をつくります。
[画像]エアサイクル層の床下と小屋裏に換気口を設け、冬はこの換気口を閉めて、エアサイクル層を閉じます。夏は換気口を開けて、エアサイクル層を外気に開放します。
また、床下〜壁体内〜小屋裏がつながった空間で床下側の換気口と小屋裏の換気□を開くと、「煙突効果」によって床下から小屋裏を抜けて外へ向かう上昇気流が生じます。
エアサイクルを直訳すると「空気の循環」のことですが、ただ単純に空気がクルクル廻っているわけではありません。
温度差や煙突効果によって壁の中の空気が自然に移動しているのです。冬は閉じたエアサイクル層で暖められ、ほかの空間との温度差で動きます。
その結果、家の中の温度差が少なくなって、ヒートショックを防ぐ効果が得られます。
通気層を持つ外張り断熱材・CMボード
また、わずかな温度差があっても空気が動くので、壁の中の「内部結露」を防ぐことができます。寒い朝、窓ガラスの表面が露でびっしょり濡れます。これが結露です。
結露は目に見えない壁の中にもできます。壁体内に水蒸気が入り込み、冷やされると発生してしまいます。
「エアサイクルエ法」では、壁の中で空気が動いているので木材の表面を乾燥させて、内部結露が起こりにくい状態に保つ効果が得られます。
画像 (小 中 大)
2010.08.05:forex
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