この道ひとすじ、将棋駒とともに
『この人生、天の恵みよ』 天童市 森 天恵さん 森天恵さんは、天童将棋駒の書き駒の職人さんで伝統工芸士の方。 天恵の名の通り、「天の恵みを受けてきた」という人生の歩みを綴ったのが 『この人生、天の恵みよ』です。 語り手のお話をお聞きして、それをもとに文章をつくる「聞き書き」で、 文章作成から編集・制作までお手伝いしました。 ● 大正15年生まれで、生後わずか84日目で父親が亡くなり、 母を助けるため、10歳の頃から将棋駒の文字書きをしたという森さん。 若き日、海軍航空隊に志願、特攻隊として出撃する前日に終戦となった戦争体験、 小さな駒に漆を置くように文字を書いていく「書き駒」の難しさ、 独自にコツコツと調べてきた天童将棋の歴史、 工夫を重ねて「矢印駒」や「英語駒」をつくったことなど、 昭和から平成と、激動の時代を力強く生きてきた姿を記した一冊となりました。 ● 家族でも、思い出話をゆっくり聞く機会は少ないないものです。 一緒に暮らす森さんの娘さんも 「父の若い頃の話は、あまり聞いたことがなかった」とか。 将棋駒とともに歩んできたお父さまの歩みを残せた…と喜んでいただきました♪
2017.06.23