このやかんは昔、うちが湯治のお客様が中心だったころ、お湯を沸かして各お部屋に運んだ時に使用したものです(といっても私はその頃を知らないのですが)。
当時はお米・味噌・しょうゆを持ってお客様がお泊りにいらしたそうです。
夏の忙しい時期には、今と違って電話はありませんから、「予約」という概念が無く、いらしたお客様は相部屋でも布団部屋でもお泊めしなくてはならなかったとか。
うちの家族は、部屋が無くて布団の代わりに丹前をかけて、土蔵で寝ていたこともあったそうです。
今は相部屋などとんでもない、うちには無いのですが、個室露天風呂付高級旅館が全盛です。
囲炉裏のそばで、そんな歴史のあるやかんを眺めながら、思いにふけりました。
炉端とやかん
2008.04.03:西屋社長:[温泉旅館秘話]
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