新入社員の早期離職を防ぐ「職場定着」支援セミナー【セミナー開催報告】

  • 新入社員の早期離職を防ぐ「職場定着」支援セミナー【セミナー開催報告】

新卒社員の、入社3年目までの早期離職の割合は、俗に「7・5・3(中卒7割、高卒5割、大卒3割)」と呼ばれる状況が長く続いています。

キャリアアップやライフスタイルにあわせて、2社3社と転職することも驚くことではなくなっていますが、それでも入社して仕事を覚える前に退職してしまう早期離職は、企業の人材戦略においても、個人のキャリア形成においても、双方にとってできれば防ぎたい問題です。

そんな背景がある中で、2月24日(火)、ご縁があって宮城県主催の「職場定着支援セミナー」に登壇させていただきました。

幅広い業種から27社31名にご参加いただき、活発な意見交換を行い熱のこもったセミナーとなりました。

今回のセミナーは、3つの構成で進めました。
1.早期離職の原因の探求
2.採用プロセスの見直し
3.自社でできる予防策

1については、早期離職の問題を取り上げると、「若者が打たれ弱いから」「世代が違うから」など、ステレオタイプに原因を捉えて「しかたない」と思考停止状態に陥ってしまう状況がみられます。
「しかたない」と済ませて、3割が退職する想定で採用するという悪い循環から脱するために、「自分ごとと捉えて退職理由を探る」ワークを実践し、思考停止状態から視点を広げていただきました。

2については、入社前のイメージと入社後のギャップによって発生するリアリティショックと、その対策としてのRJP(リアリスティック・ジョブ・プレビュー)についてご紹介し、「定着するための採用情報の提供」という観点で自社の業務を見直していただきました。

3については、各社の参加者が一体となって、早期離職を予防するためのアイデアをたくさん出していただき、シェアをしていただきました。

テーマ自体は明るいものではないのですが、参加者の皆さんの、前向きに問題を解決しようという意欲が会場全体に溢れていて、充実したセミナーになりました。

実施後のアンケートを拝見させていただくと、特に「自社でできる予防策」については、参考になったとお答えいただいた方が多く、私としても自社での実践に結び付けられる内容となってよかったなと思っています。

また、このセミナーの内容を各社内で実践していただいて、全社的に新入社員の定着を高めていただければありがたいと思いました。

企業にとって新卒採用が難しくなっている今だからこそ、闇雲に数を追う採用活動をするのではなく、新入社員一人一人をしっかりと定着させて一人前に育てることを考えた採用活動を行っていただきたいなと思います。

 

参考 厚生労働省 新規学卒者の離職状況(平成 23 年3月卒業者の状況)

2015.02.26:dsk:[「お役立ち?」のブログ]

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