私が看護を選んだ理由には親戚関係にある。祖父母はすでに他界しており、私は他人に比べて死について考える機会が多かった。
有名な疾患だけでなく精神にも関連するめずらしい疾患も目の当たりにし、自分の無知さに後悔したこともあった。自分がもっと勉強して教えたい、助けられるものなら助けたい、この思いから看護師になろうと思った。
実習で最も印象に残ったこと
実習を通して印象に残っているのは2つあります。
まず、ある患者さんとの出会いです。その人を受け持ったわけではありませんが、実習最終日の数分関わらせていただきました。その患者さんは気管切開をした方で話すことはできませんでした。ブラックボードでのコミュニケーションで、吸引は自分でできる自立した方です。患者さんは、初めて会ったにもかかわらず優しくて笑顔な印象でした。しかし、後の看護師さんの話では「あんな笑顔初めて見た」とのことでした。何か特別な報告をしたわけでもない、いつものバイタルサインでしたがなぜ、あんなに笑顔でいてくださったのか疑問とともに喜びを感じ、とても印象に残りました。
次に、自分の知識の浅はかさを実感したことです。患者の疾患・生活習慣・過去の疾患は繋がっていることが多く、すべてを結び付け理解するには患者の特徴・すべての疾患の理解が必要とされます。しかし私は、疾患を理解することにも時間を要し、理解しても曖昧で勘違いにつながり、聞かれると答えられないことが何十回もありました。わからないけど多分こうじゃない?で終わるのではなく、どんなことにも「なぜ?」と疑問を持ち、深めていくことが大切なんだと実感しました。
このふたつが何より印象に残り、思い出となりました。