(坂口恭平 大和書房 2008年)
住むことについて考える。
一般にはホームレスと呼ばれる、公園や堤防の縁に段ボールやブルーシートを材料にした「ねぐら」。
著者は、よくよくそこを観察してみると、ホームレスどころか、じつに身のために合わせた合理的な住まいを作っている人たちがいることに気づく。
たまたま出会った「鈴木さんと、みっちゃん」の二人が住む家により、鈴木さんの率直な人柄と、筋道の通った話に引き込まれてゆく。
そこには、東京という大都会の特徴を知り生かして、智恵にあふれた住まいを作って暮らしている姿があった。
それから、固定しない家にソーラーバッテリーを使って暮らしている人の家も面白い。
住むことについて、都会の高層ビル林立の都市づくりについて。
身の丈に合った暮らしとはどんな事だろうと考えている。