展示替えしました。米沢城のりんご。上杉文華館「秋の贈答」
秋ですね。秋といえば、上杉博物館の洛中洛外図の原本展示! これを逃したら、また来年です! お見逃しなく!! 原本展示 国宝「上杉本 洛中洛外図屏風」 原本展示10月12日(金)~11月8日(木) 今回は、 「秋の贈物」 展示期間は、10月25日(木)~11月27日(火)まで。 関連情報として、担当学芸員が展示解説を行います。 コレクショントークは、 10月27日(土)14:00~(上杉文華館内、入館料 有) ぜひ、お越しください。 第18回目は「秋の贈答」です。自然の恵みや季節の区切りなど、 秋の季節感を表す、さまざまな贈答品を紹介するともに、それら の背景にある時代的特徴等もあわせ国宝「上杉家文書」から紹介 していきたいと思います。(展示目録より) 【今回の展示資料】 ●米沢城のリンゴ 国宝「上杉家文書」 上杉景勝書状● (年未詳)七月二八日 三四.二×四七.四㎝ 米沢市上杉博物館 〔翻刻〕 黒(赤)字→紫字の順で読む 已上 其以後者不申 越候、此方かわる事 無之候、可心安候、 又 庭之りんこ、 重而さし越候、 しやうくわん候へく候、 其元そくさいにて、 あそひ候や、明年ハ のほり候て、あい 可申候、猶かさねて 可申越候条、早々、以上 七月廿八日 かけかつ 千徳殿 参 〔解説〕 景勝が米沢から江戸の上杉定勝(千徳)へ 庭のリンゴ( 庭之りんこ )を贈った際の書状。 米沢城の庭になったリンゴを景勝や定勝が食 べていたとみられます。 リンゴは鎌倉時代の文献に菓子として登場し 、江戸時代に栽培が盛んになったとされます。 当時のリンゴは、現在我々が食べる西洋リン ゴよりも小さい直径三㎝程度の、酸味の強い 「ワリンゴ(ジリンゴ)」という品種です。 景勝が定勝に旧暦七月二六日付でリンゴを贈 った書状もあり、定勝が千徳を名乗った旧暦 七月下旬は、慶長一六年(一六一一)以降元 和五年(一六一九)頃までの間に該当します が、西暦八月末から九月半ば頃に当り、米沢 城のリンゴは晩夏から初秋の味覚と認識され ていたと思われます。 なお、日本における西洋リンゴの栽培は明治 以降、産業として本格化します。 それから、 今回、パネルにピックアップした洛中洛外図屏風から、 ピックアップした場面は…もみじを持って歩いてる人々です☆ どうやら、もみじ狩りにお出かけしているご様子。 なんだか、微笑ましいですね~☆ 上杉文華館の展示内容は、月一でテーマを決めて資料展示しています。 まるで、月刊誌のようですね。 常設展示室内で、ツキイチ上杉文華館!!(すごいでしょう?) 今年度は昨年に引き続き、贈答です。 国宝「上杉家文書」に伝わった贈答に関わる資料を、テーマを定めて 展示していきます。戦国時代・江戸時代初期の文書を中心に上記のよ うな課題にアプローチしていきます。 (ほら!沢山の文書の中から、すごいでしょう?) 1年分のテーマは、年度初めに、 予告として発表されます。 でも、 数か月前…、担当学芸員が、 「うーん。国宝上杉文書の中に、 秋らしい贈答品がないかもしれない…」 と言っていました。(たしか…) どうなる!秋の贈答、その行方は?! でも、今回は米沢城のりんごが出てきます。 あったようでした☆秋の贈答品。 (もう一回書きますが、10月27日(土)は、 担当学芸員のギャラリートークです。) この、ブログを読んだら、 上杉博物館へ行ってみよう♪ ご来館をおまちしています☆ それでは、また。 次回は馬が出てきます。 お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238-26-8001まで
2012.10.25