タンポポ(在来種)の戦略

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誰でもご存じのタンポポ、巷ではけっこう食べられているんですね。知りませんでした。タンポポのサラダやスープ、炊き込みごはん、パスタ、タンポポ茶まであるようです。このタンポポには肝機能の維持や利尿効果があるらしく、病院で処方されたことはありませんが、むかしから医療の分野でも活用されてきたのだそうです。また栄養分も豊富です。カルシウム、鉄分、食物繊維、ビタミンA・C・E・Kなどに加えて、βカロチンやルチンといった抗酸化物質も含んでいるということを知るに至り、私はタンポポに対する見方を変えざるを得なくなりました。
この愛すべきタンポポ、実は大変したたかな生態を見せてくれます。
地面に這うように伸びた葉は、戦略性に富んでいますよ。太陽光線をたっぷり受けて貪欲に養分を蓄え、冬には地温を利用して寒さや凍結から身を守ります。また、強い風に襲われても茎が無いので折れる心配もありません。そして、葉には他の植物の発芽をブロックする役割もあるのです。
やがて花を咲かせるときがやってくると、はじめて一定の高さまで茎を伸ばして花を付け、昆虫による受粉を待ちます。受粉後には、さらに茎を高く伸ばして風を受けやすくしたうえで種子をつくる。種子は、やがて綿毛となり風まかせの気ままな旅に出ます。そして、行き当たりばったりの着地点で根付くのです。綿毛が花よりも高い位置にあるのはちゃんとした理由があるわけです。
また、生長の途中、乾燥などで苦しくなったときには自分の葉を積極的に全て枯らせて根を守る行動に出ます。そして、地中に残った根に養分を蓄え続け、生長の条件が整うのをじっと待ちます。恐ろしいことに、わずか1cm程度にちぎれてしまった根にも生命が宿っていると言われています。
このタンポポ、放っておくと直下に伸びる根は1メートルを超えるまで生長してしまうのです。このように伸びてしまった根は、もはやゴボウに近い存在感がありますが、果たして食べられるのでしょうか?
さて、イデアルファイバーによるマルチングは、確実に雑層抑制効果があります。しかも、美しく、環境にも優しい。但し、万能ではありません。タンポポの綿毛がイデアルファイバーの表面に着地すれば、必ず根を伸ばし、やがて花を咲かせることになるでしょう。それでも、早い段階であれば簡単に抜くことができますので、マルチングしたからといって安心せず、ときにはチェックしてみてください。

※タンポポの写真はwebからお借りしました。
申し訳ありません。
2017.09.04:大東環境株式会社:[トピックス]

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