クラスの変化はいつ訪れたのか
兆しが見えたのは、二ヶ月くらい経ってから。 「内観」(自分が小さかった頃、親にしてもらったこと、してかえしたこと、迷惑をかけたことについて思いだす作業)の時ですね。 すぐには良くならなくても可能性は見えたから、そこでどうにか踏みとどまることができた気がします。 決定的に変わったという実感がわいたのは、運動会の時でしょうか。 クラスの生徒全員が横一列に並んで、自分の足と隣の子の足を結んで一斉に走る種目でした。 うちのクラスが一位になったんです。 ゴールした瞬間、みんなが私の方を向いて「先生、うれしい? うれしい?」って聞くんです。 その後も色々ありましたが、最終的には、とても居心地のいいクラスになりました。 お互いに自分を語っても受け入れてもらえるという体験を、積んできたからでしょう。 「言っても大丈夫。受け入れてくれる人がいる」「人が言ったことを私も受け入れる」というキャッチボールを、どの子もできるようになりました。 By鹿嶋真弓 (プロフェッショナル仕事の流儀15 File No.44より)
2009.03.30