指導のポイントはどこにあるのか
例えば、絵画の場合、デッサンなどの基本はきっちり覚えていかないといけませんよね。 でも、そこから先は自分自身のアートの世界ですから、指導者が「こういう風に描きなさい」 といっても、いい作品はできないと思うんです。 それと同じように、効率的な走りなどの基本理論はみっちりやります。 あと走るのは選手自身ですから、自分で自分の世界を形にするのだと思います。 そのとき、私はただ見ているだけです。 選手に乗り移って、感じた気持ちをそのまま伝えます。 選手は一人で走っていると思うと、すごく不安な時があるんです。 走った後で、自分で確認すると同時に、指導者から一声かけてもらうと、 それだけでも全然違うんですね。 By高野進 (プロフェッショナル仕事の流儀11 File No.33より)
2008.12.03