火起しでっぽ 〜キャリアネットワーク〜

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「キャリア」については仕事だけという狭い意味でなく、生活全体を含めたより広い概念で捉える。キャリア・カウンセリングの内容についても、治療的要素だけでなくガイダンス、コンサルテーション、コーチング等の要素も含まれてくると考える
キャリア・カウンセリングとはそのようななかで、CL一人ひとりが自分のキャリア形成の過程で生じてくるさまざまな発達過程に取組む際に、キャリアカウンセラーが側面から本人に対して行う支援活動であると考える。CLのかかえる問題は進路の選択や就職・転職相談など多岐にわたっている。キャリア・カウンセリングを「開発的カウンセリング」として位置付け、個人の生き方、学ぶことの意味、働くことの意味の再確認、いくつかの選択肢への取り組方などへのCLのパーソナルなテーマに触れていくべきと考える。即ちCLの人生観、職業観に焦点を当てた支援を行うという基本姿勢をもってキャリア・カウンセリングに臨むのである。
実際にCLは社会環境や雇用形態の急激な変化や技術の陳腐化などにより精神的不安を持ち、傷つきやすい状況の中におり、迷いが生じてきている。職場の倒産やリストラなどによりキャリア形成のプランやプロセスに突然変更を迫られ精神的に大きなダメージを受けて相談に臨むケースも考えられる。従って先ずは信頼関係を築くための傾聴する姿勢と技法は重要であり、期待される効果も大きいと思う。
傾聴することによりCCはCLに対して温かく迎え、受容的・許容的に接して信頼関係を築く。そうすればCLの自己防衛が無くなり、話しやすくなって感情を表現するようになる。そのCLの感情表現を返してやることによってCLがありのままの姿を見るようになる。矛盾・葛藤を表現しCLが自己を統合(自己一致)するようになりそれが行動に結びつくのである。
ロジャースは「人は誰でも自らの内部に自己を成長させ、実現させる力を持っている」という。別の言い方をすれば、「人は自分で選択し、決定し、責任をとることができる力を本来持っている」という。そのためには「自己概念」を修正し、再構成させることが必要でありその為の条件が下記の2つである。一つめは「CLの自己に脅威を与えない」CL自信自らの目を内部に向けて自我像を自ら修正するように導くラポールをつくりが必要である、二つめは「CLの自己知覚に終点を合わせる」である。現実のあるがままの自分の姿をそのまま受け入れることが可能となり(自己受容)CLの成長がもたらされる。これが傾聴の効果であると考える。

by 長山永寿(長朗)


2005.04.02::count(1,818):[メモ/わたしの意見]
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