年だからでなく年がいもなく

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梅田 幸子 中経出版

著者は「誰でも、本来の自分らしさを活かして、心が喜びで満たされる仕事を手にすることができる。その仕事は、あなたに見つけてもらえるのをずっと待っている」という

そして次のようにもいう
『コンサルティングで一番多い相談は「やりたいことがわからない」次に「得意なことがない。強みがわからない」という相談であるが、これまでに「この人には喜びと得意を両立した仕事は無理だ」と思う人は1人もいなかった。』と

そう言えるのは、著者が今まで4千人以上の面接、教育現場で1万件のカウンセリング、採用企画や人事評価、社員育成などの携わってき、全国で講演や企業研修、キャリアコンサルティング行っているという実績があるからと書かれている

○ 著者が言う心の喜びで満たされる仕事を発見できる方法とは
3つの「自己分析」と「仕事選び」である

(1)3つの自己分析とは

1)「心が喜ぶ仕事」を見つける自己分析  − 心が喜ぶ源泉を見つける
2)「仕事で活かせる強み」を見つける自己分析 − 強みの種、あなたらしい特
性を見つける
3)「苦手で耐えられないこと」を知る自己分析 − 苦手で耐えられないことを
見つける


(2)「仕事選びと」とは

「心が喜ぶ」と「自分らしい強みを活かせる」が両立した仕事選びでそれを天職と
いい、「ライクワーク」と「ライフワーク」の両者を含んでいる


○ 具体的な見つけ方は

縦軸に心が喜ぶかストレスを感じるかという軸を、横軸に得意か苦手かという軸を使っての分類チャートからスタートする
目指すところは「心が喜ぶ」×「得意」ゾーンである

この本は、このチャートをベースとして31のシートを書き込んでいくことによって天職としての「仕事選び」ができるというようにできている

著者の体験をベースにして書かれているので、具体的でわかりやすい
このとおりやっていけば誰でもが自分の天職にたどりつけることができるような思いを抱かせてもらえるが実際にそうなのか、という疑問が残る
実際にやってみてからの話にするべきであるが、人は自己分析でどこまでたどりつけられるのかという疑問である

また「心が喜ぶ仕事」と「得意」の軸は仕事選びの主要な軸ではあるが、これだけで選び出せるというのは決め付けすぎていないだろうか
天職というものは仕事を通じてしかたどり着けないという考え方も捨てがたい

また同じように実際にやってみてからの話になると思うが、このワークショップの対象者やキャリアコンサルタントの具体的な関わり方について見えない部分が残る

○ 最後のほうに下記のような文章を見るが共感を覚える

・自己分析とは、永遠に続くものである
・自分の核を見つけるために自らを掘り下げる作業である。核にたどりつく前に、
自己分析の深さに応じた喜びがある
・自己分析が深まれば深まるほど、エネルギッシュになる
・幸せな成功者はいつも階段ではなく「らせん状」に自己分析を深めている
・自己分析を深める秘訣は、「行動」と「分析」をセットで繰り返すこと

○ 最後にキャリアビジョンについて下記のように触れている

・キャリアビジョンは「どうありたいか」で描こう
どうありたいかとは下記のことを考えること
・どんな人と、どんなふうに、何のために仕事をしますか?
・人としてどう生きていきたいですか   どんな人生を歩みたいですか 

○ そして下記の文章で結んでいる
突然ですが「あなたが死んだあと、集まった人からどんな人だったと言われた
いですか?」と問われたら、どう答えますか

 自己分析のひとつのやり方、表現方法として面白い

 前半の自己分析よりも後半のほうが納得性が高い

2009.08.15:choro:count(3,943):[メモ/キャリア]
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