年だからでなく年がいもなく

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巨体とアポなし突撃取材でおなじみマイケル・ムーアー監督の作品
「ボーリング・フォー・コロンバイン」では銃規制、「華氏911」ではイラク戦争・ブッシュ大統領、「シッコ」では保険問題をとりあげたムーアー監督が今回とりあげた問題は「お金」
「資本主義とは何なんだ?」という問いかけをしている映画である

いつもの通り巨体をゆすって突撃インタビューを試みながら、資本主義について切り込んでいく
リーマンブラザース経営破綻以降クローズアップされた住宅市場の大混乱やウオール街に象徴される銀行、生命保険会社、証券会社などに切り込んでいく

それらの問題については新聞やテレビなど今回の映画の画面で予期せぬ新たな情報や生生しい映像に接することになる
監督独自の視点からの現実的映像がムーアー監督作品の魅力でもある

体を張って乗り込んで、インタビューをベースにしてのドキュメントである
ムーアー監督自身が「$」と書いた現金布袋を持参して銀行に押しかけたりする映像や住宅を取り上げられた市民の抵抗やリストラに団結して立ち上がった労働者の活動などが次々と映し出されて分かりやすくかつ面白い

神父たちにも資本主義についてのインタビューを行って、「資本主義は邪悪であり、神の教えに反している」というような言葉を引き出したりしている

後半のほうにルーズベルトのラジオ演説の絵が映し出されるが、今の時代にも当てはまる演説で感動する

120分あまりの上映時間であるが退屈はしない
映画を観ている間は資本主義とか民主主義ということについて考えている自分を発見できるにちがいない
私と女房も考えたのだから

ムーアー監督もお疲れのようである
市民も考えて立ち上がらないと申し訳ない
まずは民主主義のなかでの「政治と金」について考えている

2010.01.17:choro:count(1,368):[メモ/映画]
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