年だからでなく年がいもなく

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久しぶりに演劇鑑賞ができた
仙台市文学館開館記念10周年記念事業として企画されたこまつ座公演の「兄おとうと」
井上ひさし作で、演出は鵜山 仁、
会場は仙台市青年文化センターでS席6000円、会場は9割方の入りであった

兄おとうとは古川の出身の吉野作造と吉野信次のこと
この兄弟とそれぞれに嫁いだ姉妹の4人に襲い掛かる災難、事件をミュージカル風に仕立てている
ピアノの伴奏つきである
俳優も辻 萬長さんなど、こまつ座公演の舞台ではおなじみの方々

私の芝居を観る目的の最たるものは「楽しむ」、ということ

芝居というものはお祭りなどの「ハレ」の場に供せられたものではないだろうか
芝居という虚構の世界に、一時身を置いて、そこから生きるエネルギーを頂戴していたのに違いない
その虚構の世界には役者の演技や舞台装置、鳴り物、そしてストーリーなどが盛り込まれて一つのまとまった世界が創り出されている

そういう視点で観劇を捉えると、井上ひさしのこまつ座の公演は期待を裏切らない
歌あり、踊りあり、気の利いたセリフありで期待通りの舞台であった
3時間の長時間ものであったが、楽しく観ることができた

残念なことは舞台の構造のせいなのか声がよく聞き取れなかったこと
年なので耳が遠くなってしまったのかと思いながら観ていたが、休憩時間に外へ出てみると、「よく聞こえない」と不満を言うお客さんの声を耳にした
「青年文化センターは演劇上演には不適」とアンケートに書いておいた

終わったのは5時半
駐車していたスーパーで500円の弁当を買って帰る

6000円の舞台での感動と500円の弁当の落差は大きいが、年金暮らしの老夫婦にとっては食卓での感想話も身の丈にあっている



2009.09.29:choro:count(1,609):[メモ/映画]
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