年だからでなく年がいもなく

年だからでなく年がいもなく
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仙台在住作家、伊坂幸太郎の小説の映画化
小説は100万部も売れて直木賞候補にもなった作品

ストーリー

数年前に、母を亡くした泉水と春(どちらも英語でスプリング)兄弟
兄,泉水は大学で遺伝子の研究を、弟,春は街中落書きを消すアルバイトをしていた
そんな中、仙台市内で連続放火事件が発生する
春は自分が落書きを消して場所の近くで放火が起きていることに、泉水と友に解明に乗り出す

そして泉水は落書きに隠された法則を発見するのだが、そこには24年前の自分たち家族とつながる「ある事件」が関係していた
ある事件とは犯人が高校生の仙台市内で起きた連続レイプ事件
弟春はそのレイプで生まれた子供

父親はレイプ犯の子供と知りながら妻を励まして生んで育てた
レイプ犯は少年院を出所後仙台に帰ってきて兄弟の近くで暮らす兄泉水はDNA検査でレイプ犯と春が父子であることをつき止るそして遺伝子の法則から放火犯が春であることを究明する
最後は春がレイプ犯である父親をバットで撲殺し放火して焼き殺す

以上のようなストーリーなので映画そのものは面白い
飽きないで最後まで引っ張っていかれる

物語性の豊かさ、スピード感ある展開 遺伝子を絡めての謎解き、家族愛、夫婦愛、春を追いかける不思議な女性の登場、山口県の事件を思い出させるレイプ事件など盛りだくさん

それだけにメインテーマがなんであるのかよく把握しきれない
家族愛なのか、謎解きなのか、人間お業なのか・・・・・
見る人にお任せということなのか、

映画の最後の方で家族がサーカスを見ている場面がでてくる
空中ブランコで落ちそうなピエロを心配する春にお母さんは言う
「楽しそうに笑っていれば地球の重力なんて消してしまえるんだ」と
この台詞が「重力ピエロ」という映画の題につながるのだろうか

老いたる頭ではよくわからない
これだけの重たいストーリーなので映画の画面が深刻で暗くて残酷な場面の繰り返しになると思うのだが、そんなに深刻でもなく残酷でもない
不思議な印象を残す出来あがりになっている

母親のレイプ、その結果生まれた弟ということで、親子間、兄弟間のものすごい葛藤が想像されるのだが映画ではそれがよく描かれていないような気がする

レイプ犯を撲殺した後の兄弟のリアクションも現実的でない
父親も加わっての最後の場面は撲殺したあとの情景としては牧歌的になっているのはなぜだろうか

ということでこれだけの重たいテーマを盛り込みながら、その現実性が伝わってこない
現実と物語の中間にいるような気持ち、浮遊しているような気持ちで見終わっている

この映画がそこを狙っているのであればそれでいいのであるが・・・楽しいのだから

見る人によっていろいろな見方ができる映画であるが、面白かった、楽しめた



2009.05.31:choro:count(2,829):[メモ/映画]
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最強の家族
映像化は不可能だろうといわれた『重力ピエロ』
興味が惹かれるタイトルだけど、私の場合は何の先入観もなしに、まず映画を先に観て、その後に原作を読んだ。そして再び映画が観たくなる…そんな作品だった。
フツーに平凡に暮らしていたなら、父親がいう「俺達は最強の家族だ」には、なれっこない。
キャスティングが巧く、傑作ミステリーの原作が大事に丁寧に映画になった。
「楽しそうに生きてれば地球の重力なんてなくなる」そんな気にさせられた。
2009.06.01:ひだまり:修正削除
老硬頭
うーん、なるほど。 ですね

映像化が不可能といわれていたのですか・・・
その本を映像化したのが上映されている「重力ピエロ」なのですね

本と映画との関係はどうなのでしょう(読んでいないので・・)
本に忠実に従いながら映像化した作品のような気がしますが
(大事に丁寧に・・・)

ひだまりさんのコメントを読まさせていただいて、自分の頭が硬くなってきた!と思いました
「俺たちは最強の家族だ」という台詞は強烈に印象に残っていました
そういう受けとめかたですね

頭をやわらかくしないと

キャスティングは良かったですね
2009.06.05:長朗:修正削除
▼コメントはこちら 勉強会でも飲み会でもいいですから、皆さんでお話あいしてみたいですね 面白い意見が出てきそうです

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