年だからでなく年がいもなく
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映画「ミルク」
アカデミー賞で主演男優賞(ショーン・ペン)と脚本賞を受賞した作品と言うことで観にいきました
期待以上の作品で感動しました
1970年代のアメリカのマイノリティのために戦った実在の政治家、ハーウ“ィー・ミルクの人生最後の8年間の物語です
ミルクは同性愛者でしたが、自らが同性愛者であることを社会にオープンにし市政執行委員に立候補しました
4度目の選挙で当選を果たしたあと、社会的弱者のために政治家として活動していきます
最後に同じ市政執行委員の凶弾に倒れるまでのミルクの戦いぶりが、ショーン・ペンの好演もあって、観る人の心を揺さぶり、希望を与えてくれるのです
脚本賞を受賞するだけあって、実話をうまくまとめると同時にドラマチックに演出して観る人をぐいぐいと引っ張っていきます
同性愛者のデモ行進や政治の戦いと駆け引き、そして同性愛の恋愛場面などもありますが、びっくりしたのは同性愛者のベッドシーンがあることでした
映画のなかに実際の記録フイルムを挿入し、最後に登場人物のその後の消息を紹介しているのも観る人に緊迫感と現実感を与えています
同性愛者が中心になっていますが、登場人物やデモのなかに東洋人や黒人などの少数派の人々の顔も多数登場します
同性愛者の映画ではなくて、差別されてきた社会的弱者へ手をさしのべる戦いの映画といえるかと思います
「人間らしく生きたい、人間なんだから」と言う言葉がありますが、同性愛者も人間としての生きる権利を主張していいのです
この映画を観る人が、自分のなかに巣食う偏見と差別感に気づいて「変革と希望」への方向に舵を切ることができるでしょうか
アメリカはちょうどオバマ大統領の誕生の時期と重なりました。グッドタイミングになったのかもしれません
久々に観る「アメリカ発の骨太の映画」という感じです
2009.05.01:
choro
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