年だからでなく年がいもなく
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WBC観戦
3月から仕事を止めたので、WBCのほとんどの試合を観ることができた
定年後6年後にして初めて「毎日が日曜日」という実感を味わうことができたような気がする
定年になって好きなことができる時間があるということの楽しみ、喜びを、ここ数日の侍ジャパンの戦いぶりを観戦するなかで堪能させてもらった
印象に残ったことやシーンは沢山あるが、全体でみると監督のリーダーシップのあり方が印象に残る
前の監督は星野監督、今回は原監督である
星野監督は狩猟民族型のリーダーといえる。獲物をもとめて自らが先頭にたって突き進んでいき、遅れをとったり、もたついたりする者は置いて行くタイプ
北京オリンピックでは少し力が入りすぎたようなきらいがなきにしもあらずであったかも
原監督は羊飼い型のリーダー。羊の群れの最後に陣取って、おいしい草が繁っている方向性を示しておいて、羊が群れからこぼれないように後尾から追い上げていくタイプ
原監督の談話やテレビで映し出される表情を観ていると、そう思える
苦しい局面においてもほとんど表情を変えず、焦ったような動きはみせない
じっと選手を信頼して期待を持って見守る
原監督は選手の自発性の喚起とチーム力の醸成に意を注いだと思われる
そして一人ひとりの「いま自分は何をすればいいのか」と言う役割について自分で悟れるように仕向けたのではないか
その結果として、始めはばらつきのあったチームを一戦一戦ごとに個人もチーム全体も成長していくことができてその成長が成果につながっていったように思える
次に印象に残ったのはイチロウに代表される選手の内面的なもの
それを感じたのは、インタビューに対する答え方からである
自分の感じたこと、思ったことを自分らしい言葉できちんと話してくれて戦局に臨んだそのときそのときの選手の考えや思いが良く伝わってくる
特にイチロウ選手の答えは素晴らしい
インタビュー側の意図を的確にキャッチして、それに対してテレビの向こうにいる視聴者を見据えて、自分らしい言葉で上手に答えてくれている
スポーツ選手は身体的能力だけが評価されるように思われるが、世界のトップを目指すような場面では
身体的能力以上に内面的能力が要求される
今回の選手達はそのような人間力的な力を身につけていて、それを身体的力に乗せて発揮してくれたのではないか
一流の選手になるには、まずは一流の人間を目指さなければならないということか
楽天フアンということもあるが、岩隅選手の態度と答え方も素晴らしい。謙虚さがにじみ出ている
彼の近鉄から楽転に移籍してきた状況や2年間のスランプを克服しての活躍などが彼を成長させたに違いない
そのほかにも素晴らしい選手がテレビの画面からあふれて躍動していた
もちろん侍ジャパンに選ばれる選手だけあって、動作や立ち姿、面構えも素晴らしい
日本子供たちがこのような選手の活躍の姿をみて、それを目指していってくれると心強い限りである
「たかが野球、されど野球」というよりも「野球は素晴らしいスポーツでありゲーム」である
2009.03.25:
choro
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