年だからでなく年がいもなく

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「チェ28歳の革命」に続く作品である
キューバ革命を成功させたあとチェ・ゲバラは忽然と姿を消したといわれている
突然の失踪に様々な憶測が飛び交うなか、カストロがゲバラの残した別れの手紙を公表するところからこの映画は始まる
ボリビアに入国したゲバラはゲリラ軍として革命を目指して闘うが次第に追い詰められていく
その様子は死後発見された日記に記された最後の341日間を通して描かれる
食料も医薬品も武器や弾薬も底をつき、ゲリラ軍の統制も失われ無力化していく様子がドキュメント風に淡々と描かれる
最後はゲリラとしてボリビア軍に捉えられ処刑される画面で終わる
それはいままでの淡々とした描写ではなく、ゲバラ本人の目線で映し出され、悶絶する声だけで死を見せるという印象に残る演出である

「39歳別れの手紙」を作った後、「28歳の革命」を作って2部作としたそうであるが、「28歳の革命」の方が映画としては面白く、見応えがある

チェ・ゲバラは志半ばで最後を迎えてしまったが、死によって伝説の英雄になり、人々の心に生き残って影響を与えているといわれている
今でも若者の間では人気があるそうであるがそれは革命家と同時にゲバラの人間的な魅力に負うところが大きいのではないかと思う

キャリアの視点から見るとやるべきこと(価値観)、やりたいこと、できることがはっきりしていて羨ましいくらい生き方が鮮明である
最後の場面でも淡々とかつ毅然として死を受け入れている
生き切ったという感じである

今のような世界的な不況で未来が見えない中で、不安を感じている人々にとっては、カリスマ的な魅力をもっているゲバラのような人を待ち望んでいるのかもしれない
そういう人々には見応えのある映画であると思う

2009.02.15:choro:count(1,071):[メモ/映画]
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