年だからでなく年がいもなく

年だからでなく年がいもなく
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「就職活動している今、1番悩んでいること、困っていることは何ですか」という私の問に対して
「15社書類を送ったのですが1社も面接の案内がない。不安である。自信がなくなってきた」
「20社に書類を送り3社面接できたが、いずれも不採用であった。これからも採用になる気がしない」
「昨年の春から就職活動をしているがうまくいっていない。雇用状況が悪化してきているのでますます見通しが暗くなっている」などという返事が同じように返ってくる

昨日行ったハローワークでの若者再就職支援セミナーの個別面談の1場面である
1人50分ずつで5人、10時から16時までのカウンセリング

所属する団体が労働局の若者就職支援の仕事を受諾したので昨年の8月から再就職セミナーを行っている
10講座を1サイクルとして、3回シリーズで、今はその3回シリーズ目である
1回10名対象で年齢は20歳から35歳くらいまでである

就職氷河期にぶつかって就職できず、そのままずるずると派遣、アルバイトに入ってしまった人
正社員になったものの労働条件が悪すぎてやむなく辞めてしまった人
本人は頑張っていたのに企業が事業所縮小もしくは倒産して辞めざるを得なかった人
など経歴、学歴もみな異なるが、皆再就職ができなくて苦労している若者たちである

経歴、年齢などは違っても、就職見通しが厳しいという点では共通している

ほとんどの若者が親との同居である
その親も年老いてきている、年金暮らしで余裕はない、下に弟妹がいる、など経済的に逼迫している人が多い
それだけに一日も早く就職を決めて自立したいと言う必死な思いが伝わってくる

しかし残念ながらこの若者たちは採用側にアピールできる部分が弱い
正社員としての経験を持っている若者は少ない。正社員として企業などでの研修をうける機会を失ってしまっている
アルバイトや派遣先で教育や指導まどは受けていない
資格を持っている人も少ない
中にはコミュニケーション力が不足しているひとも居る
一度路線から外れた人たちにはハンディを背負わされたような格好である
このまま就職活動を続けても再起のチャンスは少ないのだろうか

面談した若者の多くが経済的な自立と、結婚し家庭を持ちたいというが、このままの状況が続くと年齢だけが経っていくだけで先行きは非常に厳しい見通ししかもてない
本人、家族にとって大変な問題である。国としても由々しき問題であるはず

ハローワークも予算を活用してこのようなセミナーを行っているが、今のようなやり方では追いつかないような気がしてならない
このような状況に追い込まれた若者たちが実際に就職できるようなきめ細かい、血の通った対策を構造的に打つ必要を感じる
行政だけでは無理があるとすれば、NPOなどの民間の力を導入していくべきとも思うが現実的には難しい

講座をやるたびに、無力さを感じる。申し訳ないような気持ちにさせられる

昨日は今まで通り1人ひとりの話を傾聴することと、励ますことに力点をおいてカウンセリングをしてみた
あと8回の講座がある
1人ひとりが自分の力で就職を果たそうという気概が持てるような内容にしていきたい
将来に向かって自分を成長させていけるような講座にしてみたいと思う

終わるのは3月17日である




2009.01.21:choro:count(1,987):[メモ/キャリア]
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