年だからでなく年がいもなく
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映画「山桜」
「働いた俺にはあるぞこの一杯」は確か吉川英治の句です
酒が飲めるときは、仕事が終わるたびにこの句を口ずさみながら飲んでいました
今は血糖値が高くて仕事が終わったからといって飲むことが出来ません
今はもっぱら映画鑑賞です
「働いた俺にはあるぞこの映画」ですか
ということで今日は4日間の宮城交流プラザの仕事が終わったので、映画「山桜」を観てきました
平日の午後というのに前期、後期高齢者で満員でした
ご存知の通り藤沢周平原作「山桜」を映像化した作品です
舞台はいつもの海坂藩
時代は江戸後期
登場人物は厳しい状況を耐えて過ごす下級武士の面々
今回の主人公は田中麗奈扮する野江という女性です
(私は彼女のデビュー作で衝撃を受けて、それ以来フアンになっています)
原作の忠実化を心がけて映像化したというだけあって、選りすぐった美しい場面、場面をセリフも少なくして、ゆったりと展開していきます
パンフにありました
『―幸せへのまわり道―
風雪に耐えて咲く山桜の下
男はひたむきに正義を貫き
女は熱き想いを胸に秘めた』
高齢者の魂を揺さぶるような言葉ですね
我々の世代は「我慢・忍耐」が美徳の一つでもありました
「ひたむきさ」もそうですね
メタボ対策で戦前の和食が見直されています
心のメタボ対策として江戸から戦前にかけての日本人の心について思いを寄せてみてもいいのかもしれませんね
ゆったりとした気分で観られて、あまり複雑に考えることもありませんが、忘れてきた大事なものを思い出させてくれるような映画です
生活に疲れ気味な熟年者にはぴったりの映画かと思います
いつもの通り、老妻はハンカチを使用しながらの鑑賞でした
2008.06.09:
choro
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