choro note

▼講演「本番に強くなる 〜夢をかなえるコツ〜」

 福島大学人間発達文化学類教授 白石 豊

同講師による講話は3月にも同じ題で聞いている
前回の内容は、講師がコーチングの道に進んだいきさつや、現在の活動の1部報告であった(3月19日「本番に強くなる」と題してブログに投稿)

今回はバスケットの荻原選手の事例で、スランプに陥ったときの立ち直らせ方を具体的に話した
そのポイントはセルフイメージつくりとその展開の仕方であった

前段は目標の大事さとその設定の仕方について

目標は
・達成プロセスが明確に示されていて、きちんとやりたくなるようなものでなければならない
 「とにかく頑張ろう」「ベストを尽くそう」などは目標ではない

・はっきりとした大きな目標を立て、それを小さな目標に細分化する

・結果の目標を立てたら経過の目標(実行目標)まで立てる
 結果の目標 → 「インターハイ出場」、「・・・大学合格」
 経過の目標 → 月間、週間、一日、目前の目標
         達成に必要なことはすべて含む(睡眠、食事、休養な
         ど)

後半は目標達成の技術と称してセルフイメージについて
・目標達成には自信が必要であるが、自信は実績をあげから身につくのでは なく、試合や試験の前に持つものである

・そして自信を持つためにはセルフイメージが必要であり、自信の大きさは セルフイメージの大きさに比例する

・セルフイメージの作られ方は2つの方法のよる
  @他人からの言葉かけ  Aセルフトーク

・セルフイメージの拡大法は目標を紙に書いて、声を出して何度も読むこと
  紙に書いたものを「自己指示の確認書」(アファーメーション)という

その内容は
  第1段階  目標の期限と内容
  第2段階  目標が達成されたときの価値
  第3段階  目標達成のための具体的な方法
  第4段階  目標

具体的には
★自己指示の確認書を5枚作成し、あちこちに貼って、毎日20回〜30回声を出して読み、イメージする

★書き方の注意
1・すべて肯定文で書くこと。「〜しない」といった否定形は使わない
2・主語はすべて私で書くこと
3・目標は「私は〜であるとか、〜をやり遂げている」というように現在
  形、または現在完了形で書くこと

・事例として萩原美樹子選手が名実ともに日本のエースとなるための自己指 示書の確認書を提示
 
 長文になるので省略するが、目標や価値について実際の試合で勝利を収め て賞賛を浴びている姿を描いているもの
 それを家の至るところに貼り付けて朝起きたときから寝るときまで口にし たという

☆荻原選手は実力NO1で日本を代表する選手といわれながら、大事な試合にな るとその力を発揮できなくなるというスランプに落ち込んでいた

☆その荻原選手が白石コーチの指導を受けて徐々に立ち直り、勝利を収める までに回復した

☆言われてみるとたいそうなことのように受け止めてしまっているが、身の まわりには同じような方法を使っている例があるのに気づく
 
 再就職支援セミナーでも高齢者の方が、自分が就職できたことをイメージ して就職活動していた例もあった

☆白石講師は日本ハムの例をだして、コーチが罵声や怒りの声で指導してい る状況について疑問を提示した

☆このことは今の企業内の上司の部下指導のあり方にも通ずる疑問でもある
 部下の自立を阻害するような指導、モチベーションを低くするような指 
 導、さらにはパワハラとなって部下をつぶしてしまう指導がいまだに行わ
 れている

☆目標の作り方とその展開の仕方も世の親のほとんどは、結果目標だけで子 どもに接しているのではないだろうか

☆今回はアスリートのコーチイングという話であるが、人間全般に関するコ ーチングとして応用できる内容である



2010.05.29:choro
[2010.05.31]
厳しい感想ですね (長朗)
[2010.05.30]
本当のところはどうでしょうか? (鑑査役)

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