choro note

▼孫息子

札幌の孫はちょうど札幌支店勤務中に生まれた
初孫であった

東京へ転勤になったので生まれて10ヶ月目で孫がいる札幌を離れた
孫に会いたくて孫が2歳になるときに娘夫婦と1緒にハワイへ行った
孫に「君はもう海外旅行をしているんだよ」というと苦笑する
その後、孫は札幌からデズ二―ランド目当てで毎年東京へ来た

孫との最大の思い出は、札幌の手稲スキー場へつれていったときのことである
孫は小学校1年生であった

2人でスキーを担いで電車とバスを乗り継いで手稲スキー場へ向かった
滑っている途中で吹雪になったが、孫は黙ってどこでもついてくる
急な斜面のコースでも足を1杯に開いたボーゲンで転がるようにして滑ってくる
弱音ははかず、泣き言は言わない
じいちゃんの進むコースを信頼してついてきてくれたのだろう

終わって帰ろうとすると「じいちゃん今日はありがとう」とお礼をいう
手袋につつまれた孫の手を握り締めながら帰った
その手の感触が今でも忘れられない

家に帰ってから娘夫婦の前で、吹雪いても懸命についえきたこと、終わってお礼を言ったことを報告した
それ以来初孫はじいちゃん子になってくれたような気がする

初孫のあと男、女と2人生まれた
その2人の孫達は、じいちゃんは初孫をひいきしていると冗談めいて話す

その孫がもう成人になる
2年前に札幌で会ったときのイメージとはすっかり違っていた
なかでもファッションの奇抜さ、大胆さに驚かされた

次男夫婦と一緒にアウトレットに行ったときのことである
集合時間に孫は来ない
携帯に電話すると今買い物中で少し遅れるという

買ってきたものは赤いジャケット
どこかで見たことがあるなと思っていたら、一緒にいた次男が「マイケルジャクソンが着ていたジャケットに似ているね」という
ジャケットに合わせてシャツまで買っている

孫は家に帰ってから早速着てみた
細身の体にぴったりでミュージシャン風にみえる
着てみるとそれなりに様になっている
早速着用して仙台市内に出かけた

ジャケットの襟の上から下まで鉄の鋲がはめ込まれている
帰りの空港で冗談に「ひっかるかもしれによ」と脅かしていたら、ほんとうに検査で引っかかって脱がされていた

初孫はもう手がとどかないところへ行ってしまった気がする
それでいいのだと思う


2010.04.12:choro
[2010.04.14]
心は元気、体はくたびれて (長朗)
[2010.04.14]
お孫さんとの楽しい時間でしたね! (おちよ)
[2010.04.14]
ありがとうございます (長朗)
[2010.04.13]
お孫さんと良い時間をすごしてらっしゃいますね! (ムーミンパパ)

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