choro note

▼職場におけるメンタルヘルス

中央労働災害防止協会主催・東北安全衛生サービスセンター共済の「メンタルヘルス教育研修担当等工場研修」と題する研修を受講した

職場で発生する精神的な問題に関する対策の一環として関係ある人々を対象にして行った研修である。参加人員98名

プログラムと内容は下記の通り。各講座90分で10:30〜16:10

1:最近の比較的若年の労働者を中心とする心の健康問題の特徴と、そのよ
うなメ ンタルヘルス不調に陥った者への接し方
  ○東北大学医学系 精神神経学分野 鈴木 淳平

 △仙台の○○病院で患者を診ている先生で若年労働者の傾向や特徴や若年
患者への対応の仕方などについて事例を交えて分かりやすく話す
 △最後に発達障害について触れたが、職場での発達障害者対応については
初めて聞く内容であった
  △発達障害に伴う“うつ”についてと具体的な支援方法について若干の説
明があった
 
2:職場環境等の評価と改善の具体的なツールとその使い方
  ○本田技研子工業(株)人事部安全衛生管理センター 小林由佳

△ストレス調査、高ストレス者への面談目的と内容、仕事のストレス判定
図,場環境改善の方法などについて具体的に説明
△臨床心理士として本田で実際に活動されている方なので現実的、具体的
内容であった

3:「改訂 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」
について
  ○中央労働災害防止協会 メンタルヘルス推進センター所長 柳川行雄

△下記の3項目について日本生産性本部などのデーターを使用して説明
@ 労働者の心の健康と職場復帰をめぐる状況
A 企業におけるメンタルヘルス対策の現状
B 職場復帰支援のために

▲ 参加者98名のうち企業で実際に携わっている人や質の向上に努めている
産業カウンセラーにとっては意義のある研修であったと思う

▲ 若者の就職支援セミナーを行うにあたって、今回の研修は参考になる部
分が多かった

@ 平成20年労働経済白書
就職後3年以内の離職率 大卒者36.6% 高卒者49.5%
在職者の仕事の悩み
男性 〜 賃金が低い、仕事の内容(面白くない)・自分のキャリアや将
来性
女性 〜 仕事の内容、職場の人間関係、賃金が低い、

A 仕事に対する考え方が理想に傾き過ぎている若者の存在
・自分にとって楽しい仕事、自分にあった仕事、知識や能力が生かせる仕
事、安 定していて、給与が高い仕事

B 素直で従順な人から自己主張が強く強調性が低い人、指示待ち人から自
立性・自主性に富んだ人まで多様性が大きい

C 病気や法律に詳しい人が多い、会社への帰属意識は高くない人の増
加、自己愛の強い人の増加、社会的スキルや適応力の低い人の増加

D 離職防止のために 〜 若い世代の傾向
・成長意欲は強いが思考は短絡的 ・ 個性を認められないことが苦痛
・失敗を極度に恐れる ・「仕事は与えられるもの」と思う ・自分を理
解してく れない人のいうことは聞かない ・目上の相手に意見をスト
レートに言うことを 良いと考える

E 離職防止のために 〜 適切な指導法とは
・新人研修でストレス対処法、会話能力、振舞い方などの技術を早めに指

・適切な人間関係を築くためには上司の方から話かける
・他人とではなく、以前の本人の過去と比較してほめる、叱るときは今後
の原動力になるような励ましも必要

 ▲ 若者の離職者にコミュニケーションがとれなくてうつ的になって退職
   した人がいるということは目の当たりしているが、発達障害者という
   視点からは見ていなかった

  発達障害は『乳児期・幼児期から青年期にかけて生物学的原因(遺伝・
  体質・脳 機能の異常)によって発生する「心身の発達に関する問題と
  障害」』と定義され ている
  補足説明として
  ・育て方などの環境要因があるわけではない
  ・人によって症状にばらつきがあり、画一的な対応はできない、とある

 ▲ 確かに最近の理系に進んだ若者や、大学院に残った若者にコミュニケ
  ーション が苦手な若者がいるというような話は耳にし、目にしていた
  が、程度の問題で慣 れたり、努力すれば適応度が高まると思っていた

 ▲「アスペルガー症候群」という本も発刊されて売れているらしい
  学習してみたいと思う

  

2009.11.23:choro

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