choro note
▼映画「レスラー」
先日プロレスラー三沢光晴さんがマットの上で亡くなったばかり
予告編で観た「レスラー」には流血場面があったので女房は「パス」というかもしれない
ということで誕生日の行事に組み込んで一緒に見てもらうことにした
実際の試合のような臨場感あるプロレスの場面がふんだんに出てくる
プロレスフアンにはたまらない魅力
血も流れるし椅子も飛び散る 肉体を大きなホチキスで留めるという技も披露される
荒業を出し切った二人が控え室に戻るとハグしながら健闘をたたえあう
その姿を観た女房は「なーんだ、プロレスというのはお友達ショーだったんだ」と笑いながらいう
プロレス界の裏やステロイド使用の様子もリアルに映し出されて面白い
落ち目になった中年レスラーは離婚し、一人でトレーラー暮らしをしながらスーパーの惣菜売り場でアルバイトをしている
一人娘ともうまくいかず疎遠になっている
なんとか父娘に戻ろうと努力するが失敗してまた独りぼっちになる
気に入っているストリッパー(マリサ・トメイ)が居るのだが彼女にも振られる
ステロイドの副作用で心臓がやられて引退したが、一人ぼっちになった落ち目のレスラーは危険を犯して試合に出場することを決意する
試合のクライマックスに発作が起きてしまう・・・
単純なストーリであるが、感動する映画である
だめ中年男の必死になって生きる姿にひかれていく
男の甘さ、いい加減さに愛おしさを覚える 身近に感じる
プロレスという過酷な道しかないこのレスラーはその道を選択してチャレンジしていく
血沸き肉踊る男の道をまっしぐら 哀しいが格好いい
最後の死をとしてリングで戦う姿には勇気をもらえる
不器用な中年男の生き様だけでなく父と娘の葛藤も切ない
ストリッパーとのからみも熟女塾男の味がする
単なるレスラーものでなく、人間ドラマとして出来上がっている
落ち目になった中年のプロレスラーをミッキー・ロークが演じている
「ナインハーフ」などの出演のほかボクシングの試合やコマーシャルでも知られている
今回の出演はミッキー・ローク自身の落ち目の体験が生かされているともいわれているが好演である
ストリッパー役のマリサ・トメイの体当たり的演技も光る
ベネチア国際映画祭で金獅子賞、ゴールデングローブ賞の主演男優賞、主題歌賞、アカデミー賞主演男優賞、助演女優賞にノミネートという評価を勝ち得ている
ミッキー・ロークは満身創痍になりながら60歳近い老体を押してこの役をこなしたそうだ
69歳の誕生日に観る映画としてぴったりの映画であった
女房の観後感、「怖かったけどよかった!」
流血場面をしのげれば女性にとっても男の可愛さのようなものが伝わってくるような映画かも
2009.06.26:choro
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