choro note

▼父の日のプレゼント

先日女房に娘から父の日のプレゼントの相談の電話があった
「お父さん、夏のスリッパ持っているの?」というような内容であったが、電話の内容ではプレゼントの品はどうも夏用のスリッパに決まったような気配
女房に「スリッパなんて生協でも買えるじゃないか、センスのない品選びだね」とつい愚痴っぽくしゃべってしまった

父の日にプレゼントが届いた
空けてみると3つの品が包装されている
まずスリッパらしきものを空けてみる
出てきたものは人工皮革のやわらかいサンダル風のスリッパ
女房が「あーこれって向かいの80歳になるおばあちゃんがはいている。軽くてやわらかくて足になじんで年寄りにはいい、と言っているよ」と話す

「へー」とつぶやきながら履いてみる
なるほど、軽くて足に吸い付くような履き心地、これだと足から離れる心配はない

あとの2つは野菜の皮むき用の手袋と野菜の千切り用のかつお節削り状のカッター
テレビの宣伝で見たことがあった
その時女房に「買ってみたら」と話したが「無駄!」の一言ではねつけられていた品である

娘に電話してみた
娘もテレビで見て関心をもっていたらしい

「スリッパはもう古希を迎えていつ家の中でも転んでもおかしくないから・・と思って選んだのよ」という
娘からはもう老人扱いされているなと少し落ち込むが「転ばぬ先の杖でなく、スリッパか」と明るく応える

「何で野菜料理の道具を送ったの?」と聞くと、「お母さんが病気や旅行で居なくて独りになったときお父さん1人でも料理ができるようにと思ったからよ」という
4月から自立宣言をして「お父さんは料理もやるぞ!」と誇大宣言していたのである

その晩早速女房と一緒に使ってみた
皮むき手袋は確かに便利 ただし手を怪我しないようにという注意が必要
千切りカッターも便利である キャベツの千切りをしてみたが、いつもよりも早く細かく切れる

女房も「これはいいわ」とのたまう  野菜くずが出ないのでエコ対策にもなりそう
「無駄!」と決め付けるパラダイムをシフトをしてくれたのだろうか

父の日のプレゼントであるが、料理器具はこれから急速に老いる母へのプレゼントとも言える

うーん、なるほど そういうことか
娘なりにいろいろ考えて選んでくれたんだ
センスのない品選びと思ったりして悪かった 
許してくれよ娘  
ありがとう

在庫がなくて3つの品を買い揃えるのに店を4軒廻ったそうである


2009.06.23:choro

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