choro note

▼映画「シリアの花嫁」

12時に仕事を終えて、12時15分に駅中で女房と待ち合わせて映画館に滑り込んだ
13時から上映なので昼食は館内でサンドイッチ

2004年のモントリオール世界映画祭のグランプリをはじめ他の国際賞を受賞している作品なので期待して観た

期待通りの作品であった
舞台はゴラン高原の小さな街とシリアとの境界線である

1967年第3次中東戦争でイスラエルはゴラン高原を占拠。1981年には自国領として一方的に併合を宣言してしまう
その併合されてしまった領内にシリア人は無国籍者となり、一度境界線を越えてシリア側に渡ってしまうと二度と家族のもとへは戻れないのである

その併合された街のある家族の娘がシリア側の男性と結婚することになり、その一日が物語られる
幸福なはずの結婚式の日に、不条理ともいえる様々な問題が発生する

民族問題、宗教問題も含まれている
家族構成も複雑であり、家族関係も問題を孕んでいる
それらは映画のなかでドキュメンタリー風に淡々と描かれていく

映画の主題は花嫁やその姉を中心とする女性のたくましい生き方である
女性たちは歴史や政治などの複雑な問題に翻弄されながらも未来を信じ、決意と希望を胸に秘めて生きていこうとする

花嫁が最後にはひとりで境界を渡ろうとするラストシーンがその象徴である
女房はハンカチを取り出していた

第21回東京国際女性映画参加作品というのもうなずける
女性には是非ともお薦めしたい作品である

2009.04.23:choro
[2009.04.26]
早速の書き込み、ありがとうございました (長山)
[2009.04.25]
早速 拝見しました (Kajiwara)

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