choro note

▼若者就職支援

ハローワークで若者対象の就職支援を行っている
17日は第4班の最終日であり、今年度の最終日でもあった
1班10人編成として1回2時間半の16回シリーズである
そのうち6回をハローワークのコーデネーターが行い、残りの10回をわれわれが行うのである

ハローワークの要請に応じて所属する団体が企画し、担当事務局が有識者の前でプレゼンを行い、応札して決まったセミナーである

テキストを作るに当たっては、実際に若者向け就活に携わっている方々から具体的助言と資料を頂戴し、
若者向けの就活について改めて勉強をしてみた

毎回10名という少人数であるが、受講者のキャリアや能力や意欲の差がある
ひきこもり的な人や、コミュニケーションが下手な人、オタク的な人なども結構混じってくる
そのような人たちを就職戦線のまっただかのなかに出して成果を勝ち取らせるために何をすればいいのか、悩みと試行錯誤の連続である

その結果分かってきたのは、就活の基本的な流れやそのやり方についての知識・情報の提供することは必要であるが、それで十分ではないということ
それ以上に必要とされることは、自分を見直してみることや自分の人生観、価値観、仕事観などについてそれなりに考えてもらうこと

そのためには一人ひとりのレベルに合うように言葉を選び、理解を深めさせるようなきめ細かい対応の仕方が求められる

ひきこもり的な人たちに、突然に○○観というような哲学的なことを考えさせるのは無理がありそうな気がして恐る恐るやってみたが、予想以上に食いつきはいい
今の社会にうまく適応できず不器用に生きている若者でも、自己分析のツールを使い、言葉を選びながら話していくと予想以上に自分探しの作業をしてくれるのである

そういう若者には、自分を誉める、認める、肯定的に見直してみるということを吹き込んで、「振り返り」やキャリアの「棚卸」をやってもらう
「振り返り」や「棚卸」で書き出したものや、口にしたことをできるだけ認めて誉めてやってみる

ダメ自分、たいしたことない自分でなく、イイ自分、たいしたことありそうだ自分を発見してもらうことが大事で就職活動をする前に、生きることへの自信を植え付けることが先決であるような気がするのである

若者はお互いに切磋琢磨して共に成長していける柔らかさと可能性をもっている
イイ自分に気づいた若者達が自分の考えや意見を自由に述べられるような場作りも大事である

セミナーを通して若者達が就職という目的を達するだけでなく、これからの生き方についても新たな取り組みをしてくれることを期待しながら進めてみる
遠回りするようだけどこの進め方が就職への近道になるような気がする

中高年齢者の就職支援セミナーをやっているが、基本的課題は一緒である
中高年になって、失業という大きな転機に遭遇してしまったとき過去延長線上だけでの対応ではうまく行かないことがわかってきた

リストラされて頭が真っ白になっている中高年齢者にまずはお願いするのは自分を取り戻すこと、生きる力を取り戻すこと
そのために若者と同じような肯定的「振り返り」、「棚卸」を強くお願いする

若者であれ、中高年齢者であれ、失業と言う転機を正面から受け止めて取り組んでいってもらいたい
そのことによって自分自身が成長し、より幸せな人生を送れるという視点で就活に臨んでくれることを期待しながら進行役を努めたいものである

4月から新年度としての若者就職支援セミナーと中高年齢者就職支援セミナーを行うことに決まった
また新たな思いで取り組んでいくつもりである


2009.03.18:choro

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