choro note

▼同級生の死

12月に行う同級会の誘いの電話を小学校時代の友人Y君に入れた
いつもの通り携帯に電話した
聞こえてきたのは女性の声。本人の携帯なので女性が出るとは予想もしていな
かった
あわてて「Yさんのお宅でしょうか?」と訊ねた
「はいそうですが」と言う返事。奥さんにしては若い声
ますますあわてて、「あのーY君は居りますでしょうか」とおそるおそる尋ねてみた
「亡くなりました」と言う返事。瞬間、間違って違う番号に電話してしまったかと思う
「え!そうですか、失礼しました」びっくりしてしまって電話を切ってしまった
もっと詳しく聞くべきであったと思うが、年がいもなくあわててしまったのだ

Y君とは1年以上連絡を取らないままであった
同級会があるから、そのとき誰かから教えてもらえるだろうと思い再度の電話はしないで秋田へ向かった

同級会の席でY君のことを訪ねてみた。誰も聞いていないという
地方紙にはお悔やみ記事が毎日載るが、誰も見て居ないという
同級会の席で、同級生の一人が奥様に電話してみるということになった

その一人から、Y君の奥さんと電話で話したという電話が入ってきた
6月25日に自転車で走行中にくも膜下出血に見舞われ、救急車で運んだものの助からなかったのだそうだ

同級生4人がそろってお悔やみに行ってくれた
その日の夜、奥様から私宛に電話が入ってきた
私が携帯に電話した時に電話に出て、「亡くなりました」と言ったのはY君のお嬢さんであった
地方紙には掲載を断わったのだそうだ

Y君とは家が4、5軒離れている距離だったので、小学校中学校時代は毎朝連だって登下校した
毎日いろいろなことを話し合った。よく映画なども観にいった

定年後秋田で再会し、その後2、3度会った
そして一昨年の同級会には出席してくれた
そのときが最後になってしまった

 Y君の奥さんとの話が終わった直後、別の同級生S君が亡くなったという知らせが届いた
同級生の一人が葬儀に参列したが、詳しいことは聞けずじまいだったそうだ

Y君S君の死亡の報に接して、70歳近くになると死ぬんだという思いが新たに湧いてきた
同時に、死がそんなに近くにあるのなら、がんで死ぬことも格別のことではない、怖がらずに生きていけそうな気もしてきた

両君のご冥福を祈る。合掌


2009.01.05:choro

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