choro note
▼メンタルヘルス研修会
宮城県精神保健福祉センター主催のセミナーが17日県庁において15時から17時
まで開催された
講師は東京大学医学部付属病院心療内科准教授 熊野 宏昭氏
NHKの「ためしてガッテン」などで顔なじみの講師でお話し上手
今回もNHKのテレビ番組で放映されたなからの映像提供があり分かりやすかった
テーマは「ストレスに負けない生活」 〜 心・身体・脳のセルフケアー 〜
1)セミナーの内容を3つのキーワードでまとめると次のようになる
(1):体質の改善 ⇒ リラクセーション
・緊張を緩める ( 力まず )
・日ごろからリラックスした状態を維持できるようにする
(2):習慣の改善 ⇒ 認知行動療法
・苦手場面を避けない ( 避けず )
・目の前の苦痛を乗り越え、日ごろの気がかりを減らす
(3):性格の改善 ⇒ マインドフルネス
・今の瞬間の現実に常に気づきを向ける ( 妄想せず )
・妄想(思考・感情・イメージ)によって勝手に「現実」や「自分」を
でっち上げることに苦しみを減らす
紙面の都合上(1)と(2)については省略し(3)について紹介する
2)マインドフルネス( 妄想せず )
@今の瞬間の現実に常に気づきを向け、その現実をあるがままに知覚し、それに
対する思考や感情にはとらわれないでいる心の持ち方、存在の有様
Aわれわれが通常対象を知覚する際には、ほぼ自動的に解釈したり評価する思
考が起こり、それと同時に好き嫌いなどの感情も加わった上で認識が成立し
ている。
しかし、その解釈、評価、感情のほとんどが個人的(集団的、文化的、本能
的)なバイアスに由来しているため、現実をありのまま知覚することは非常
に困難になっている
Bつまり思考や感情は現実や自分そのものではなく心の中の一過性の出来事に過
ぎないのであるが、そういったものが自分と対象との間に割り込んでくるため
に、対象をあるがままに体験できなくなり、そのことが限りない誤解や苦しみ
を生む原因になっていると考える
3)マインドフルネスと生活
@マインドフルネスを生活全般に行き渡らせることができれば、さらに効果は大
きくなる
A例えば、赤信号を一つの合図にして、立ち止まり、息を吸って吐いて今の瞬間
に戻る(われわれはどこにも向かっていないことを思い出す)
B行為者なき行為〜皿洗いするために、皿洗いをする(きれいにするためではな
い)途中で雑念が浮かんできたら、静かに目の前の作業に戻ることを繰り返す
Cストレス状況で身体や心が痛む時、「痛み」ときちんと自覚したところでとど
まり、痛みを苦しみに変える物語を作りださいようにする
※補足
・マインドネス(妄想せず)についての事例説明
オリンピックで金メダル獲得者を観たとき金メダルをとったという事実に注力
する
この人すごいなー、それに比べて自分は・・などと自分で勝手にイメージを膨
らませていかない
金メダルと取ったという事実をしっかりみればいい
・[マインドフルネスと生活]について
生活のなかに取り込んでいくとストレス解消になる
赤信号での作業は誰でもできる
皿洗いはやったことがある人はわかっていること
CはNHKのテレビの画像で説明
「氷のうえに手をおいて何分間痛さにたえておれるか」と言う実験で下記のど
の思いを抱いて行為した人が一番長く氷の上に手をおけたか、と言うクイズ
イ、楽しい ロ、痛い ハ、痛くない ニ、腹式呼吸
正解はロです
痛みに向かい合って痛みについてあれこれ考えたとき(同じ人で)一番長く氷の
うえに手をおいておけました
2008.12.19:choro
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