choro note

▼ライフプラン研修におけるビデオの効果

某企業のライフプラン研修の講師として出向きました
「セカンドキャリア開発の必要性と将来設計図の作成」という題の研修です
受講者は48歳の社員32名

その企業では50歳で「進路の選択」という課題が課せられています
朝から「退職再雇用目前の進路選択」や「生涯経済プラン」などの講義が社内講師
によって行われていました

私の持ち時間は90分で、プログラムは次のようになっていました
「自己実現に向けた自立型キャリア開発と専門能力の獲得」という題の講義30分
「将来設計図作成」の個人作業30分
「私のキャリア設計―自己啓発と専門性―」という題でのグループ討議が30分
講義で使用するレジメの枚数は7枚にもなり、グルプ討議までの研修を引っ張って
いくために30分で何を伝えるべきか、30分ごとの作業でどのような落としどこ
ろを作ったらいいか迷っておりました

いつものとおり、開始時間1時間前に行きましたら、社内講師の方から会場入るよ
うに誘われました
会場に入りましたら始まったのは、「よりよい人生を送るために」という題の聖路
加病院の日原先生と寂聴さんの対談形式のビデオでした(NHK)

お二人は、生きるということ、命の尊さ、個人の尊厳などについてどんどん話し込
んでいきます
朝からの研修で疲れて眠ってしまうのでは・・・という心配は不要でした
後ろからみればよく見えるのですが、皆さん熱心に聞いておられました

私に与えられたテーマは「セカンドライフ作成」というテーマです
私はセカンドライフのプラン作成だけでなく再就職支援でも、ハウツーの前に、ど
う生きるかというところに立ち返って自分を見直してみることの必要性を感じてお
りました

今回の研修でも、50歳の進路選択とそこから先のライフプランを作成するには、
人生観、仕事観、価値観などから掘り起こしていきたかったのです

今回幸いにも受講生と一緒にこのビデオを観ることができました
私の下手な話よりも、このビデオが根っこのところを掘り起こしてくれました
私はこのビデオの内容から話を進めていくことができました

深いところから自分を見直してみることから始まり、具体的なプランまで研修の内
容がスムースに流れました

30分間の設計図作成も熱心に取り組んでいました
5人ずつに分かれての意見交換も熱気あるものになり、活気を呈しておりました

終了時終わりの挨拶をしたときに、期せずして受講生から拍手が沸き起こりました

それは、講師の私に対してでなく、自分達が真摯に作り出したライフプランと熱心
な意見交換に対する自己称賛の拍手であったと思います

今の社会で、「どう生きるか、命の大切さ」などについてきちんと伝えてくれる場
や人、方法は少なくなっています

キャリア形成研修やライフプラン研修に入る前にこのようなビデオから入るという
試みは、意義あることと思いました

今回の研修のなかにこの「よりよい人生を送るために」というビデオの組み込みを
企画した方に敬意を表したいと思います


2008.10.10:choro

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