choro note

▼家族旅行 ― A


企業戦士の端くれでしたので若いときは、家族旅行はほとんどしていませんでした
家族旅行をやりだしたのは、55歳になって役職定年になってからです
役職定年になって、35年やっていた営業から研修の方に配転になりました
研修は営業と違って、土日の休みや休暇が十分に取れる部署でした

初めに行った大きな家族旅行は札幌の1歳の孫連れの娘夫婦とのハワイ旅行
その後還暦祝いと称しての家族全員の旅行
私たちが東京から新幹線で宇都宮(長男夫婦・孫)に行き、そこから車に乗り換えて仙台で次男を拾って青森からフェリーで苫小牧へ
札幌(長女夫婦・孫たち)で全員が合流して小樽で還暦祝いでした

札幌から毎年のように娘達が上京し、宇都宮の長男夫婦と合流してデズニーランドや日光などへ出かけました
それ以外にも長男夫婦との軽井沢や伊豆へも出かけました

定年になるまでの6年間、家族旅行に熱心に取り組んだのは暇ができたからだけではありません
会社人間で、ほとんど家族を顧みていなかった反省から、償いをしようと思ったこともあります

言い出しっぺ、でもありましたので退職金をあてこんで随分とお金も使いました
後でやろうと思っても出来ないかもしれない、やれるときにやっておきたい、今がチャンス!と思い、やってきました
子どもやその伴侶たちも、言い出しっぺのじいちゃん企画に快く協力してくれました

松竹の映画で「家族」という映画があります
長崎の炭鉱のある島から、家族が北海道の酪農を目指して日本縦断をする家族の旅の映画です
時代はちょうど万博の時、日本が高度成長に向かおうとしているときですが、その波に取り残されてしまった貧しい家族の物語です
日本縦断の家族の旅物語のなかに、生きるということ、家族愛、親子愛などなどが盛り込まれています

私はこの映画が大好きで今でも時々見直しています
日本の家族の原点のようなものがあるように思えるのです
哀しい場面が一杯あるのですが、家族のあり方を考えさせられます、勇気付けられます

家族が、一つ車の中で移ろい行く景色を眺めながら、取り留めのない会話を交わすこと
ばあちゃんと孫達との交わす笑いに満ちた会話
そんな他愛のないことを大事にしていきたいのです

会社人間で父親としてろくな子育てをしてこなかったダメ親父の償いであり、将来に向けての兆戦でもあります

今回も2日目は那須にある長男の会社の保養所に泊まりました
カラオケもしました
2次会もしました
話が弾みました


2008.07.23:choro

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