choro note
▼映画「告発のとき」
2003年に実際に起きた事件で米プレイボーイ誌書かれ記事を基に、『クラッシュ』（アカデミー賞受賞作品）のポール・ハギスが映画化した作品です
失踪（しっそう）したイラク帰還兵の息子を捜索する父親が、アメリカ軍が封印しようとする真実に迫っていくサスペンス・ドラマです。2時間があっという間に過ぎたような感じで息もつかせず・・・という感じの映画でした
主演のトミー・リー・ジョーンズをはじめ、シャーリーズ・セロン、スーザン・サランドンの3人のオスカー俳優による、重厚な演技のアンサンブルも見どころです
父親に扮したトミー・リー・ジョーンズと母親役のスーザン・サランドンはベテランらしい重厚な演技で画面を引っ張っていきますが、女刑事役のシャリーズ・セロンに目を見張りました
格好よすぎるくらいに格好いいうえに、美しさがあります
私は予告編を観たとき、イラク戦争で息子をなくした父親が政府を訴える映画だと思っておりました
映画はアメリカの闇に触れ、正義ために何をすべきかを描いた作品ではありますが、私が勘違いしたような、戦争や政治の映画ではなく、正義や家族についての作品であるといえるかと思います
父親である退役軍人のハンク・ディアフィールドは、イラクから帰還してくるはずの息子マイクが脱走したという知らせを受けます
息子を探すために現地へ向かい、地元警察のサンダース女刑事と捜索を開始します真実が明るみに出るとともに、ハンクは知らなかった息子の素顔を知ることになります
そこには父親の知らない息子の“心の闇”が隠されていました
息子の残した携帯電話の画像がそれを写しだしていきます
戦場での異常な行動、ドラッグなどなど、父親がこれまで信じて生きてきたすべてを揺るがすような衝撃的な事実が待ち構えていました
善良な市民であり、正義のために勇敢に戦った退役軍曹は、疑うことなく抱き続けた自らの信念を根底から覆されるのです
その場面が近づくにつれて心が締め付けられるような恩苦しい思いに捉われます
それは観終わったあとも続きます
いつもは女房と帰りの車の中で話し合うのですが、この映画については言葉が口をついて出てきませんでした
もう一度観てみたいと思う映画でした
2008.07.18：choro
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