choro note

▼ライフキャリア(人生の生き方そのもの) @


再就職支援セミナーなどで「キャリア」という言葉を出しますと、私には関係ないわ!という風に受け止められがちです
また企業社会の経験のある方々へ、キャリアカウンセラーといいますと、リストラなどの際肩たたきをうまくやるための仕事をする人、という風にも受けとめられています

今までわが国ではキャリアというと「キャリア組、キャリアウーマン、」という風に、縦社会の中での上昇志向に結び付けられて受け取られていました。これは「狭義のキャリア」といわれています

それに対して、最近では、仕事だけでなく、家庭生活、地域社会、趣味、ボランティアなど個人の生活
などをひっくるめた、生き方そのものを対象とする、「広義のキャリア」(ライフキャリア)という概念が普及されてきました

「広義のキャリア」(ニューキャリア)の提唱者であるハンセンという学者の理論について、月1回の勉強会で学習する機会がありました


● ハンセンのキャリアに対する考え方とその主題は下記の2点かと思います
(あえて固い文章で紹介させていただきます)

@「生き方としてのキャリアがその人の人生に持つ意味とは何か」

○ キャリア概念の中核とされてきた「職業や職務」は、人の「人生・生活」のなかで、それだ
  けを切り離すことは決してできない

○ 人は「仕事」だけしていればば充実した豊かな人生を送れるのではなく、仕事と並行して「余暇・学習・愛」がその中に存在していなければ本当に良い仕事はできず、偏った生活のなかで人生はいつしか味気なもの。貧しいものに変容するものであることを警鐘する

A「キャリアが社会に対してもつ意味は何か」

○ キャリア開発とその計画においては、自分の個人的な人生上の満足だけに焦点を当てるのではなく、意味ある人生のため、つまり「自分にも社会にも役立つ意義ある仕事」を行う視点に常に立ち、キャリア選択を行うことが重要である

○ 個人のキャリア形成、開発を個人レベルにとどめることなく、広く社会ニーズ、地域ニーズも同時に視野に入れ、世界・社会発展と個人を統合させる社会的な視点を展開している

● 狭い意味でのキャリアという言葉に慣れている世代は、頭の切り替えが難しいように思います
ニューキャリア、ライフキャリアという概念はまだまだ浸透はしていませんが、中学生以上の進路相談のなかにも取り入れられてきつつあります
また組織内においても、個人の自立・自律が求められている時代のなかで、ニューキャリア、ライフキャリアという概念は人材育成という面でも広まってきています

2008.07.17:choro

HOME

(C)

powered by samidare