choro note

▼新しい個人主義

キャリア開発について話すときに「個人の時代」「個の自立・自律」な
どについても話します
またそのための「個人の意思決定の必要性」についても触れて、「自己
理解、自己選択、自己決定、自己責任」などについても言及しております

私が上記のことについて話すときの背景は、もっぱら終身雇用の廃止やグ
ローバル競争などに代表される最近の表層的な社会の変化でありました
いわゆる「寄らば大樹の陰」でなく「寄らば自分の陰」というような捉え
方です
自分で話しながらその背景についての力不足さを感じておりました

そんななか,下記のようなコラムに出会いました

6月16日の日経の21世紀と文明「デモクラシーのモラルと秩序」
B新しい個人主義と題して
東京大学准教授 宇野 重規氏が下記のように述べています

「新しい個人主義はかっての個人主義のように、伝統的な社会の拘束から
の解放を求めるものではない。むしろ、伝統的な規範が解体するなかで、
自分のアイデンテティーや行動の基準を、自分の責任で、自分のうちに見
いださなければならないとする考え方である。
 一人ひとりの個人は、「自分らしく」あることを求められ、また「自分
らしい」選択をするよう迫られる。「自分らしさ」は、現代においてもっ
とも晴れがましい概念であると同時に、呪文(じゅもん)でもある。

 個人は自分が自分らしくあるための根拠を、自らのうちに求めなければ
ならない。そのうえで個人は自分の責任で選択を行い、その結果について
責任を取らなければならないとされる。現代社会はますます不確実性にみ
ちみちているが、その不確実性の負担は、選択を行う個人にもっぱら課せ
られるからである。

 自己決定、自己責任、自己規律、自己点検、自己評価・・・このような
言葉が、今日の私たちを取り囲んでいるのは偶然ではない。それらは現代
の「新しい個人主義」のもっとも直截(ちょくせつ)な表現である」

21世紀の文明という視点からのアプローチのようです
集団に属する個人の意識の変化が取り上げられていますが浅学非才の身で
は良く分かりません

キャリアに関してはもっと広い視点からのアプローチの必要性を感じて
います

「新しい個人主義」について学習してみます

2008.07.06:choro

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