choro note
▼かえてゆく勇気―「性同一性障害」の私から
上川 あや著 (岩波新書)
5月に上川さんが演者としてお見えになった講演会『「性同一性障害を越えて」−強くしなやかな私になる』に出席した際に購入していました
千歳へ向かう機内で読み始め、札幌へ着くまでに一気に読み終えてしまいました
非常に読みやすい文章です
奇をてらわずに淡々と筆を進めています
構成も
第一章 「私の戸籍は男性です」− 政治家になった
第二章 私は誰?− 性を見つめて
第三章 性を移行する − 居場所を探して
第四章 性別変更に道を拓く ― 「性同一性障害者特例法をめぐって」
第五章 小さな声、声にならない声 − 当事者のニーズ
第六章 沈黙から発言へ − 「変える方法」
第七章 「フツウ」って何だろう ― 寛容な社会
となっていて、興味関心を引きがちな性そのものに関する記述は少なくされています
半分以上が社会に関わっている姿の描写や、社会に関する視点、提案となっております
政治、行政との関わり方などは、私が携わっている再就職支援という視点からも共感を覚える点がありました
少数者に対する視点も同様です
とはいえやはり性に関する記述には前回の講演会では伺えなかったようなものがありました
性器のことや、手術の内容などについてでした
読み終えてみますと「性同一性障害」のことというよりも上川さんという一人の人間の生き方から受けた感動の方が大きかったような気がします
自分としっかり向き合って生きていく姿に勇気付けられます
札幌から帰ってテレビ番組案内を見ましたら、NHK教育で2日にわたって「性同一性障害」の放映が案内されていました
講演会の時とは違った雰囲気を持っておられた上川あやさんを観ることができました
画像 (小 中 大)
2008.07.04:choro
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