鳥海青年会議所

▼理事長所信

所    信


鳥海青年会議所
2005年度第13代理事長
石垣 睦美



麗しき山よ 鳥海山
美しいその姿に どれほどの人々が 心 潤しただろう
ただ そこにある その 雄々しい姿に
どれほどの人が 勇気付けられただろう

四季それぞれに 表情を変え
その折々に 豊な恵みを 惜しみなく分け与え
そして いつも すべてのことを 見守っている

神の 棲まう場所  
私達の Spiritual field


気づき・T
 あなたは自分の生まれたところを、胸を張って好きだと言えますか?

 生まれ育った場所を離れてから、そこがどんなに良い所だったかということに気づく。よく聞く話です。そういった話を耳にする時は、地域に根を張り生きる私達が「故郷(ふるさと)は我々が守っているのだ」と誇りに思える瞬間でもあります。郷土を愛し、そこに住む人々を愛し、誇りと志を持って、私達鳥海青年会議所は活動しています。
折りしも私達の愛する故郷は、市町村合併という大海を漂っています。どんな形になるにしろ、広い視野を持ってこの大局を乗り越えない限り、次世代への夢や希望を紡ぐことは出来ません。より良い未来への扉を開く為に、私達、青年が真剣に考えなければならない時期がすでに来ているのです。
昨年、我々は(社)酒田青年会議所とともに地域ビジョン会議を立上げ、近隣市町の町づくり団体や商工会青年部の方々と交流を深めて参りました。合併に対する意識は必ずしも同様ではなかったにせよ、自分達の故郷に対する想いは一緒であったと思いますし、これからはもっと強くなるでしょう。その、強く熱い想いを形にしていくために活動していきたいと思います。
地域が元気になる・元気でいるためには、そこに住む人々が元気でなくてはなりません。多少、価値観や周囲の環境は違えども、私達がこの地域に生まれ、育ち、ここにいるのは、ここでやるべきこと(=使命)があるからなのです。

        
気づき・U
あなたやあなたの家族には「生きる力」が備わっていますか?

昨今の社会情勢や様々な事件などを見ると、すべての世代において生きる力が失われているような気がしてなりません。モノやカネに依存するあまり、人間の根本である精神が、脆く、弱く、儚くなっているような気がしてならないのです。いつから私達はこんなに弱くなってしまったのでしょう。
遠い昔の人々は何日もかけて、何百キロという距離を徒歩で移動していました。また、果てしなく続く海に船で乗り出し、何ヶ月もかけて何千キロも移動していました。・・・それぞれの目標に向かって。目指すものや目指すことがあれば、人間とは強い精神力を発揮します。
ある映画で、太平洋の無人島にたった一人で流れ着いた主人公が、四年ものあいだ自力で生活する、という物語がありました。恋人への想いだけを支えに、サバイバル生活を送る・・・。そんな極端な場面は現実生活には無いにしろ、果たしてどれくらいの人々が、同じような場面に遭遇した場合に、生き残ることが出来るでしょう。「映画だから」ということを除いても、それに近いたくましさ=生きる力を、私達は忘れてしまったような気がします。
人生を生き抜くたくましさを私達が思い出すには、何も無い生活に戻るのが一番の近道かもしれません。しかし現実にはとても無理な話です。今年度は例会を通し、精神的にひ弱になった現代生活を考え直してみたいと思います。

気づき・V
あなたには、夢の実現に向かって共に汗を流す仲間はいますか?

私達鳥海青年会議所は、十二年という歴史の中で、数々の誇るべき事業を展開してまいりました。ブロック会員大会・夕陽ラインシンポジウム・環鳥海山シンポジウムなど、どれもメンバー全員の協力があってこそ、成功したものと考えています。しかし、発足当初は五十数名いた会員数も、現在では十数名と大幅に減少しています。ただ、会員減少は私達一LOMだけの問題ではなく、全国的に問題となっている部分です。その中でも女性会員は元々少なく、四万一千名弱のメンバーのわずか4%・千七百名ほどにしか過ぎません。地域のために活動しよう、という志を持つ青年が少なくなっているということなのでしょうか。それとも価値観の多様化によって、求めるものが変わってきているからなのでしょうか。
志を持った青年はどこかに必ず存在しているはずです。ただ、私達が実践している事業には魅力を感じなかったり、目指す目的が違っていたり・・・。そういった点に関して、私達が反省すべき所はあると思います。事業の方向性やあり方をもう一度検討するべきでしょう。それだけでなく、今後は青年会議所の在り方をも考えていかなければなりません。しかし、困難な時代の中でも仲間が増えれば増えるほど、大きな夢の実現へと近づいていくことが出来るのです。    
共に汗を流し、涙し、時に意見の食い違いからぶつかり合っても、それでも地域のため・ひいては自分のために、一生懸命努力できる友を増やしていきましょう。

終わりに
私が気づいたこと。それは、様々な繋がりがあってこそ、地域で生活でき、友と出逢え、そこからまた新たな繋がりが生まれるということ。そして、地域に生かされていると気づくことによって初めて、地域の良さや、問題点が見えてくるのだ、と。また、「生きる力」とは、困難に負けず、立ち向かい、それを乗り越える勇気だということ。その源である強い精神力とたくましさを発揮するには、何よりも未来への夢や目標(ビジョン)が必要だ、と。
地域を愛する心を育むことこそが、地域づくりの原点であり、「生きる力」を持つことの出来る教育こそが、人づくりの原点ではないでしょうか。
会員拡大は私達の急務です。地域の中での私達の役割をもう一度よく見つめ、
夢を共有できる仲間作りを実践していきましょう。
私達が日々の活動の中で蒔いている種は、ほんの小さなものに過ぎないかもしれません。しかし、小さな種でも成長し、花を咲かせ、実を結ぶことができるのです。
さあ、行動しましょう。メンバー一人一人が、それぞれの美しい花を咲かせることができるように・・・。


2005.04.11:chokaijc

HOME

(C)chokaijc

powered by samidare