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※被災地ボランティアをしてみたい方の参考になれば幸いです。写真は石巻市の依頼者宅。
・青色字を補足しました。4/23
・石巻では、渋滞が市民生活に影響するとして、連休中のボランティア受付を中止しました。4/27


テーマ
「気軽に日帰りボランティアはできるか?」
テント泊で長期が望ましいとなると、参加できる人は限られます。山形から個人やグループ、あるいはバスを使った団体で、日帰りできないか?宮城県石巻市と亘理町のボランティアに参加して考えてみました。

持ち物
着替え一式、ヘルメット、長靴、ゴム手袋、作業カッパ、手ぬぐい、スコップ、マスク、カットバンと消毒液、名刺、ボランティア活動保険加入カード、小さいデイバッグ、
※ボランティア保険は、前日に社会福祉協議会で加入。720円一年有効。現場往復の交通事故にも対応。


■宮城県石巻市■

参加した日 4月20日(水)

参考サイト
石巻ボランティアセンター

ボランティアセンター住所
宮城県石巻市南境新水戸1番地

参加の流れ
受付→チーム作り→作業の説明→道具を借りる→現場付近までバスで送迎→地図を見て徒歩で向かう。→作業→4:00終了。バス送迎→道具の水洗い→解散

テーマに対しての問題点
・平日なのに、三陸道の渋滞で行きに4時間かかった。近頃、ボランティアが増え始めているとのこと。 ※土日はさらに2倍渋滞するらしい。
・帰りも1時間の渋滞を経て仙台へ抜けた。おそらく山形までやはり4時間かかるのでは。とすると、平日で往復8時間かかることに。(山形市ならマイナス 1時間)
・雨の日は中止になる。せっかく行って仕事がないと悲しい。
・信号機が消えたままなこともあり、町なかもとにかく渋滞していた。
・開いている店はあるが、渋滞の中、探してたどりつくまでが大変そう。
・前日雪で湿っていて、砂ぼこりがなかったが普段はものすごいとのこと。
 確かに少しだが夕方乾いてきて舞っていた。
・重労働でバンツまで汗まみれになり、夕方とても寒かった。
 車の中で全部着替えてほっとした。
 女性含むグループやバスで日帰りするなら女性は着替えしにくく、帰るまで不快な思いをしそうだ。

良かった点
・道具はほとんど借りられる。長靴もヘルメット、ゴーグル、ゴム手袋まで。
 数に限りがありそうだったので、あくまでも忘れた時の利用
 スコップはむしろ借りた方が煩雑にならない気がした。
・受付済ませれば、人数が集まれば現場近くまでバスが送迎。システムが簡単。
・駐車場が少ないとネットで見たが、平日は土手の特設駐車場はがら空き。
・個人参加同士、連帯感を持てた。
・テント村には仮設トイレがずらり。
・大きな街の被災状況を知れた。
・女性もたくさんいた。小物を集めるなど力に合わせた役割あり。
・1日1軒を1チームで片付けるペース。
 依頼者が喜んでくれてやったかいがあった。
 作業も単純なので一日のみの参加でも力になれる。

対策
・土日の日帰りは大変そう。
 前日の夜に入って車中泊するか、日帰りなら山形3時発位が良いのでは。
・平日は往復に時間がかかるが、早めに着けばなんとかフルで働ける。
 山形4時発が良いのでは。
・中止にならないか、天気予報を確認して行く。
・買い物は山形で済ますべき。自動車道PAも混んでいる。
・大学付近にボランティアセンターの誘導看板などはないので、ナビや地図は必要。
・着替えは全て替えられるように持って行く。
 まだ寒くて滞在者は夕方からダウンジャケットを着ていた。
・マスクは簡易な防塵マスクのほうがいいかも。
 内側がぐっしょりになるので、替えもあったほうが良い。
・ゴーグルもあったほうがいい。
・濡れたものやガラスが多いので軍手よりもゴム手袋がいい。
・ヘルメットは必須。何回も思い切り頭をぶつけた。
・まだ使えそうな物、アルバムなど思い出の品など放り投げる前に依頼者に確認する。
・泥まみれになるので、カッパやゴム手袋を入れるビニール袋を持って行くと便利。
・無理せずに休み時間以外も休みながらする。
 他の人のペースに合わせると無理してしまいます。

石巻ボランティア参加詳細レポート


■宮城県亘理町■

参加した日
4月21日(木)

参考サイト
亘理町

ボランティアセンター住所
宮城県亘理郡亘理町旧舘

参加の流れ
受付→マッチング(仕事選び)→チーム作り→道具を借りる→チームの車に乗り合わせて現場へ→作業→3:30終了。チームの車に乗り合わせてボランティアセンターへ戻る→道具の水洗い→解散

テーマ等に対する問題点
・駐車場が少ない。路肩駐車した。
・ボランティアの意向をうかがい、グループ優先なので、個人がマッチングするのに時間がかかる。
・バスでの送迎ではなく、ボランティアの車に乗り合わせ。
・5月からは新規の県外ボランティアを受け入れないとのこと。捜索活動などに混乱が生じるため。経験ある方は続けられる。
・依頼者のお父さんが釘を足に刺した。住居の残骸は釘だらけ。

良かった点
・山形から2時間。石巻の半分。自動車道料金も村田ICまでの往復分のみ。
・渋滞がない。すぐにVCを見つけられた。
・手作りのお菓子やうがい薬など、ボランティアへのもてなしがあたたかい。
・がれき撤去だけでなく、避難所、物資仕分け、役場機能の補助、お風呂の介助など女性でもやれる仕事が様々ある。たくさんの女性が参加していた。
・絶対ではないが、やれる仕事、やりたい仕事をある程度選べる。
・コンビニをはじめ、店がたくさん営業している。
・農村部の被害状況を知ることができた。
・1日1軒を1チームで片付けるペース。依頼者が喜んでくれてやったかいがあった。
作業も単純なので一日のみの参加でも力になれる。

対策
・団体参加は事前に申し込み仕事をあらかじめ準備しておいてもらう。
・汚れてもいい服装が基本だが、薄手の農家の人が着るような作業カッパがベスト。とても汚れるので、載せてもらう車やきれいな場所では脱げばいい。厚手だと暑い。
・終了後、汚れたカッパやゴム手袋を入れられるビニール袋があるとよい。
・早めにきて駐車するほうが良い。
・釘を刺さない「靴底」を借りられる。
・4月中に参加して、5月からも継続できる権利をもらうようにする。

亘理町ボランティア参加詳細レポート


テーマのまとめ
「山形から気軽に日帰りボランティアはできるか?」
 どちらも、システムが簡単で作業も難しくないので、気軽に参加し、一日のみのボランティアで活躍できました。小さいけれど大きな力になれたと思います。
 石巻については、何度も行くのは距離と渋滞、予算、睡眠不足を考えると無理がありそうです。特に土日は前日入りがいいのでは。あるいはバスで団体で行くなら寝不足もせずに済みます。
※自動車道路料金は、事前に各市町村に申し込むと被災地支援車両は個人でも無料になる制度があるそうです。
 亘理町については、度々参加することを考えるとおすすめです。ただし、5月から一旦新規の県外ボランティアは受付を休むとのこと。4月中に一度参加しておくか再開されるのを待つことになりそうです。

あったら良かった物
大きめのビニール袋
※汚れた場所にデイバッグを置く時にまるごと入れる。汚れたかっぱを脱いで入れる。
タオル
※汗をかくので、あらかじめ胸と背中に入れておき、終わったらさっと取り出せるようにしておくと良いかも。(スキー教室で使ったようなベストの両端が切れている状態にして)


※以上の情報と考察は、平日のたった一日のみ参加のものです。詳細は各ボランティアセンターのホームページをご覧下さるか直接お問い合わせ下さい。日に日に状況も変わっているようです。


■石巻市 4月20日(水)
※写真はボランティアセンターのある石巻専修大学。手前はテント村。
・午前5:00山形県朝日町の自宅より出発。
 ボランティアセンターの受付開始8:30なので8:00着を目指す。
・自動車道路に乗る前に、コンビニで三食分の食料を買う。
・寒河江ICより山形道に乗る。
・東北道菅生SAでトイレ(大)を済ます。
 大きなSAなので、朝から被災地に入る人達でとても混み合っていた。
・東北道富谷JCから仙台北部道路に。
・利府JCから三陸道に。順調。
・午前7:20。松島大郷ICより急に渋滞。20〜30km走行。石巻まで30km。
 まだ一時間半あるので余裕だと思った。たくさんの自衛隊の車両や物資トラック。
・午前8:30石巻河南IC着。
・ICを下りたら右折、すぐの交差点をイトーヨーカドーのほうに左折。
 まっすぐ北へ、赤十字病院を目指す。赤十字病院の前辺りから渋滞。焦る。
・国道45号線を左折してすぐ愛宕山手前より右折。
 北上川の大きな橋とトンネルをぬけ、ようやく桃色の石巻専修大学を右手に発見。
・他の車についてぐるぐる右回りで大学内へ。
(正門からは入れない。真裏の北側入口より入り、左へ校内は右回り一方通行。)
・9:00駐車場着。予定より1時間遅れた。荷物を確認。カッパを着る。
・ボランティアがうろうろしているので、本部の場所を教えてもらう。桜咲き始め。
・「5」と書いてある校舎の下にテントの本部。(1号館と5号館の間)
・新規受付窓口で、申し込み用紙に住所・名前など記入。
 ボランティア保険加入カードを見せる。左腕に大きなネームを貼付けてもらう。
・車は正門出た所の土手の特設駐車場に移動するように指示される。
 また右回りで移動するが、すぐの正門を見落とし、さらにひと回りすることに。
・思ったより駐車場は空いていた。まだ50台は入れそう。
・徒歩で5分歩きもう一度本部へ。途中のテント村の仮設トイレで済ます。
・受付前の待機所で人数が揃うのを待つ。
・20人程になったところで、担当者から説明。
 リーダーを選ぶ。金髪、金ピアスの30代の若者が手を上げて決まる。
 気持ちが大きく補佐役もいて適役。チームには女性も二人いる。
・道具をみんなで借りに行く。
 ヘルメット、長靴、ゴム手袋、ゴーグルと何でも借りられる。
 忘れ物があっても大丈夫だ。
 全員分としてスコップ5、一輪車2、バール2を借りてチェックを受ける。
・待っている黄色いバスに乗り込みいよいよ依頼者宅へ向かう。
・隣りの方は、今日で6日目。石川県より参加。
・渋滞の中、まだまだ手をつけられない悲惨な状況の市内を走る。
・ボランティアの拠点の一つになっているヨークベニマルの駐車場で降りる。
・念のため仮設トイレでみんなもう一度済ます。汚すぎる。
・ここからは、自分達で地図をもとに現場を探す。
 最短距離の住宅地を抜けようとしたが、がれきや深い水に阻まれ、戻って大きな
 道路から回り込む。
・10:30大街道地区の依頼者宅に着。
 敷地内にひっくり返った車やどこかの屋根。
 トイレットペーパーの100倍ほど大きいパルプ。
 津波が突き抜けた家の中にはいろんなものが詰まっている状態。悲惨の一言。
・依頼内容: 依頼者41歳女性。津波で家族亡くし一人。
 100坪の敷地内に父の家と新築の家と2軒ある。
 住宅内の家財、ヘドロ、パルプ、肥料などの撤去。
・2軒あるので二つのチーム合同で30人ほどで撤去にあたる。
 まずは4tトラックが入れるように道作り。
 がれきを押し分け、土嚢袋にヘドロを入れる。
 ヘドロは真っ黒な土とパルプの混ざったもの。
・昨日の雪で濡れているので粉塵が舞わなくて良いとのことだが全てが重たい。
・次に家の中より撤去。家の中に巨大なパルプのロールと布団袋3倍ほどの肥料袋。
 ヨークの買い物かごに、ヘドロやパルプを入れて、バケツリレーして外へ。
 一篭5〜10kg。
・一時間に1回休憩だけれど、遅れたので昼休みまで続ける。
 30人以上でやっているがいっこうに片づかない。
・女性陣は小物を集める役割。
・昼休み。暑くなってシャツを脱ぐ。
 歩道の縁石に腰掛けて目の前のがれきを見ながらそれぞれに昼食。
 滞在している川田氏によると、開いている店からパンなどを買えるとのこと。
 「でも、ご飯じゃないと力が出ないですね」と。
 風呂は町なかの自衛隊の特設風呂がボランティアも入れるとのこと。
・すぐに連帯感が生まれ、誰とでも気軽に話ができた。
 皆さん熱く優しい人ばかり。居心地いい。
・汗が冷えて寒くなってきたので、またシャツを着る。
・床板が見えてみんなで歓喜。大きな冷蔵庫を運び終えて歓喜。
 外には成果の山ができた。
・二度の休憩を入れて4時前まで続ける。
・古い家にも着手。畳がものすごく重い。
 がれきのみ撤去するので精一杯となり、明日に引き継ぐことに。
 お母さんの位牌が探せなくて残念。
・何千人も紙すき体験できるほどのパルプの量に悩まされたが、
 すぐ近くにパルプ工場の煙突。
 「あれが問題の工場か!」といぶかしく思ったら、工場が津波を阻んでこの一帯の
 住宅地が残ったとのこと。工場の両脇の地区は平になったと。見方が変わる。
・渋滞の市内を抜け30分ほどかかり本部へ。
 ずぶぬれの汗が風に冷やされぶるぶる。
 道具の泥を落として、係員にチェックしてもらう。
 スコップが一つ増えて、バールが一つ減ったが、にこにこ「大丈夫です。お疲れさ
 までした」と。解散。
・車に戻り、パンツまで全て着替える。
 背中もパンツもびしょびしょ状態。着替えたら落ち着いた。
・渋滞覚悟で亘理を目指す。
 大学の近くにがれきの集積所を発見。すでにものすごい量。あと2ヵ所あるらしい。
・やっぱり朝と同じように一時間以上渋滞。大郷ICよりやっと開放。

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■亘理町 4月21日(木)
※写真はボランティアセンターのある中央公民館向かいの「日就館」。
・8:00ボランティアセンターの中央公民館向かいの「日就館」を見つけたが駐車場
 が分からず。正面に止めて受付へ。
・新規ボランティア受付は右側に。
・ボランティア保険加入カードは見せなくてよかった。
 名前を書いて2枚のポストイットに名前を書いて持つ。
・駐車場は中央公民館の東側。満車で停められず路肩に。
・マッチング(仕事合わせ)会場で仕事内容を聞く。
 ボランテイアがいっぱいいるのと、グループ優先なのでなかなか採用されず。
 まるで昔経験した日雇い人夫の斡旋所のよう。
・仕事は、避難所や役場、物資仕分けなど多岐におよぶ。
・女性が若い人からおばさんまでたくさんいた。
・人も減りだいぶ前へ、やっと9人枠の仕事に採用。ほとんど個人参加。
・石巻でしてきた50代の方がリーダーに。
・ボランティアにあたる前に、関西なまりの職員から入念な説明があった。
 会場がうるさくて聞き取りにくい。さっきのポストイットを渡す。
・道具を借りて、チェックを受ける。
・道具は石巻の10分の1量。
・道具と人を乗せられるチームの車3台で、ナビをもとに向かう。
・依頼者宅に到着。依頼内容:いちご農家の自宅と作業場縁の下のヘドロ出し。他。
・床板をはがした場所に入り、手でコンテナに入れて運び出す。
 ヘドロは半乾きでヒヒが入ったジグソーパズル状態。厚さは5〜10センチ。重い。
・ここではいちごを運ぶ浅いコンテナが活躍。
・捨て場は道ばた。
・取る人、運ぶ人。役割が決まって来る。交代で行う。
・手が届かない奥は腹這いで潜り込み取り出す。全身泥だらけ。
・一時間に一度の休憩。依頼者のご夫妻が飲み物を用意してくれていた。
・作業場の床下はコンクリートなため、泥水状態のまま残っていた。
 ちり取りや雪掻きスコップ、ワイパーで掻き出すがきりがない。
 やれるだけやったが、四隅は届かず。
・最後の1時間は畑の漂着物片付け。
 タンス、ガスボンベ、巨大な銀シート、建物の残骸。実に様々なものが流れ着い
 ている。ミツバチの巣の残骸も。イチゴの受粉にずいぶん飼われていたとのこと。
 この一帯で相当数流されたことになる。
・3:30終了。なんだかまだまだ手伝いたいと思ったが、依頼者とボランティアにと
 ってお互いにちょうどいい時間なのかも知れない。
・汚れたかっぱを、土嚢袋を1枚借りて詰めパッグにしまった。
・甘いお菓子をいただいて、しばしおしゃべり。
・予想以上に片付けられたらしく喜んで下さった。
・「数年はイチゴも田んぼもできないので運転手でもしようかな」と言ってた。
・いちご農家を再建できた際は、たらふく食べにくることを約束して後にする。
 心から頑張って欲しいと祈る。
・ボランティアセンターに戻るとうがい薬、手作りのスコーンやチョコが出迎え。
 小さな町ゆえのアットホームな雰囲気がうれしい。
 ボランティアを支えるボランティアが必要なこと大切なことを知った。

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