毘沙門の「和食コラム」

▼和食コラム 12月

師走です。
今年ももうすぐ冬がやって来ます。

ここ米沢市は言わずと知れた
豪雪地帯ですが、
此処に生きた先人逹は過酷な
自然環境にも負けない知恵を
受け継いできました。
この時期に収穫される
食物の中にはそういった物も
含まれています。
今回は米沢市で作られる冬の
伝承野菜“雪菜”についてです。

[画像]

雪菜はこの時期を代表する
伝承野菜です。
冬でも収穫される野菜として
上杉鷹山公が奨励したとされてます。
米沢市上長井地区で栽培されています。
上長井地区は“遠山かぶ”というこれもまた
伝承野菜の栽培地でもともとは遠山かぶの茎の
部分を“かぶのとう”とよび食していたそうです。

雪菜はその名の通り雪の中から収穫されます。
夏に種まきをして雪が降る前に一度収穫し
束ねて地面にならべ藁で囲みます。
その後降り積もった雪の中から収穫されるのです。

なんと手間のかかった野菜でしょうか。
生産者の方が苦労して作って頂いたものを
おいしく料理しましょう。

雪菜の代表的な食べ方は“ふすべ漬け”です。
作り方は、雪菜を短く切りザルに入れ
沸騰したお湯に3秒通します。
上下を入れ替えながら3回くりかえします。
塩をしてポリ袋に空気を抜いて入れ重しをして
2、3日で食べ頃です。
真空袋の有る場合は塩をしたら真空すれば
重しをしなくても大丈夫です。
小分けにすれば風味も保たれてより良いと思います。
ピリッとしたあの風味は格別です。


2012.12.26:bisyamon

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