さがえ九条の会

 私にとって憲法とは、真の男女平等実現。子どものころ、出羽三山へのお参りに兄だけがいけて女であるためにゆけなかったひどくショックを受けた思い出があります。
 日本国憲法は、すべて変えることなく憲法の実現のための政治をして欲しい。九条はもちろん一三条、十四条、二十条、二十四条、二十五条など、私たちが生きてゆく基本となるものだから、現憲法の遵守のひとことにつきると思う。
   
 加藤美枝子(寒河江生協理事会議長)

 村山市岩野に万歳石というものがある。万歳石は、村上定治郎さんが、1935(昭和10)年頃、水田から発掘した、長さ1・5m、幅1・4m、高さ0・5mほとの自然石で、上面は平坦な半円形である。正面の「万歳石」は、内閣総理大臣佐藤栄作書。側面の銅板には「われわれは体験した 戦争は不幸を生み平和は繋栄をもたらすことを…出征者はこの石の上に立って送ってきたむら人のばんざいの声に応え最後の挨拶をすることを例とした」とある。
 
 軍国の教育を受けた若者のなかには「蒋介石の首を取ってくる」と言った人もいたという。解説文には「太平洋戦争には123名の出征者があったが、戦没者は24名に達した」と記されている。定治郎さんの長男もシベリアに抑留され、戦病死した。万歳石は戦争の悲しみと怒りの象徴で在る。憲法9条が危ない今、岩野の路傍の石の重みを再認識したい。
 
 宇野修平(西根・郷土史家)

 昨日、山形に研修に来ているベトナムの青年たちと会いました。
平和で豊かな国を自分たちが作っていくという気持ちがあふれているように見えました。
 暴力からは憎しみ・悲しみ以外何も生み出すものはありません。
私たちの誇る”9条”を守るため、今していることを彼らに話すつもりです。
今週末、青年は我が家にホームスティにやって来ます。

2005.8.2 田中ふみ子(白岩・羽陽学園短期大学教授)
 戦後60年の間、日本が仕掛けた戦争で、人を殺したり、殺されたりしたことが、1度もありませんでした。これは「平和憲法」を持つ国民の大きな誇りです。
今、戦場であるイラクに自衛隊が派遣されています。九条改悪の企みが大きく進 行しています。
 日本が戦争のできる国になったら大変です。どんなことがあっても、
九条だけは守り抜きたい。そのために微力を尽くそう、と思います。
 
尾形 敏(緑町・元校長)

 私たち一家は昭和十六年八月に郡山の在から天童の小さな寺に越して来ました。
 父は、明治三十三年生まれ。典型的な明治型正義派でした。その年の十二月に第2次大戦が始まり小さな寺での初めての生活は、とても大変でした。舞鶴山の草を生きる糧にしました。
 新聞の切抜きが趣味だった父は、皇室関係、戦争関係の記事を毎日のように切り取っては、戦果の報に一喜一憂していました。戦争が終わったときの父は狂人のようでした。「国に、軍に、そして新聞にまでだまされた」と怒りに震えていました。それまで大切に切りためていた記事を残らず庭に持ち出し泣きながら燃してしまいました。
 ラジオ番組「真相はこうだ」が始まると、「いまさら何を言うかー、」とバチッと切ってしまいます。その父も二十六年に亡くなり、新憲法についての意見を話し合う間もありませんでしたが、もしあの一途な父がいきていたら「また国はうそをつくのか」と激怒したかも知れません。一度決めたことを、いつの間にか、そして何となくすり替えしまうようなやり方は許せません。父の怒った顔を思い浮べながら、平和な国日本の基本は守らねばと強く思っています。
 
 土田ヨウ子
(下河原・元教員)
「仕事柄」というわけでもない。「生まれつきの性分」というばかりでもない。他人に生き方を指示されることは大嫌いなのに、他人様に「こうしたほうが良いかも知れないよ」と助言を与える立場になってしまっている今の自分。
 職業は・・・、音楽家、短大の教員、演出家、歌手・・・。要するに舞台やら、人前で何かを表現することにかかわっているわけです。
 この日本の持つ“戦争はしないぞ!!”というポリシーをよその国の人たちにも紹介したい(決して押しつけはしないけれど、米国の独善主義のようには・・・)とは思うのだが、いかんせん、日本の国の中にも、“戦ってこそ、軍備をもってこその自立した国家”と叫ぶ人たちが多すぎて、“あんたの国はどうなっとるんじゃい!?”と紹介した外国人に逆に突っ込まれそうなのが嫌ですね。
 せめて“日本は戦わないよ”という9条の志を理解し、共感する人を増やすための場―に、このネットワークが活用されることを願います。

 高橋 寛(島、声楽家・演出家・羽陽学園短期大学講師)
 現在の国際情勢は、不幸にもテロが横行する社会になっています。
テロの要因となるものには宗教、貧困、飢餓、富のアンバランスなどがあるといわれていますが、根本には、平和希求精神の欠如にあるのではないかと考えます。
 幸いにも日本国家には「武力による紛争解決手段」をとらない国家を貫いております。

 私は、このような国家に生まれたことに誇りを持っています。
 
 松田伸一(六供町、環境カウンセラー)
 私の家族は、戦争の話題、政治問題などを茶の間の話題にする人ではありませんでした。子供時代、学校で教わったそれらのことは、あまりにも感情のない事実の羅列で、戦争については、被害者としての面のみをクローズアップして知らされたように思います。大人になって、加害者になる苦しみや、集団の狂気、暴力の連鎖・・・、飢餓や、環境問題まで少し違った角度からも見ることができました。
 子供にかぎらず、大人も、日常の生活が平和であれば、興味を持って自分から情報を仕入れようとしない限り、戦争について理解を深めていくことはないと思います。いつの間にか、気がついたら戦争に巻き込まれていた・・・、ということが本当になりそうな不安なこのごろの情勢です。今こそ、第9条の問題にしろ、もっと身近に話題があるべきだと感じています。

 高橋 まり子(島、声楽家)


息子や夫や孫たちが戦争にかり出されないために
    集まろう 話し合おう 
戦争で亡くなった父や兄たちのことを思い出すために
    集まろう 話し合おう 
「戦争のできる国」か「戦争のできない国」か
    集まろう 話し合おう
私たちの憲法は本当に時代遅れなのだろうか
    集まろう 話し合おう
平和のために私たちが何をしなければならないか
    集まろう 話し合おう 
不戦を誓い合ったあの頃を思い出すために
    集まろう 話し合おう
集まることが話し合うことがどんなに大事か考えるために
    集まろう 話し合おう
私たちは私たちの未来に責任があるのだから
    集まろう 行動しよう

 粕谷俊矩(西根、山岳愛好家)
 私たちにとって「九条」がどんなに大事なものか。これは身近に戦争の怖さを知らないとわからないのでないのかな。あるいは充分に知っていたとしても六〇年も過ぎてしまった今は、すっかり忘れてしまって、今の平和なくらしが「九条」に守られているから・・・などということも気付かずにいるのでしょうね。私の場合は十五歳で旧制女学校の2年生で敗戦となりましたが、田舎に生まれたおかげで、家を焼かれることもなく、父が病弱だったので出征することもなく、一家揃って何とか生きることができました。
 しかし、人生の伴侶として出会った人は、土浦海軍航空隊の特攻要員として敗戦を迎え、結核のため片肺で生きなければならない人でした。甲種合格で航空隊に入った青年が1年後には身体障害者となり一生片肺で生きならければならかったのは戦争のためでした。九条の大切さは、身をもって感じているものです。

 長岡禮子
(六供町・元教員)
〜ホームページより転載〜

第二章 安全保障
(安全保障と平和主義)
第九条 日本国民は、諸国民の公正と信義に対する信頼に基づき恒久の国際平和を実現するという平和主義の理念を崇高なものと認め、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求する平和国家としての実績に係る国際的な信頼に応えるため、この理念を将来にわたり堅持する。
2 前項の理念を踏まえ、国際紛争を解決する手段としては、戦争その他の武力の行使又は武力による威嚇を永久に行わないこととする。
3 日本国民は、第一項の理念に基づき、国際社会の平和及び安全の確保のために国際的に協調して行われる活動に主体的かつ積極的に寄与するように努めるものとする。

(自衛軍)
第九条の二 侵略から我が国を防衛し、国家の平和及び独立並びに国民の安全を確保するため、自衛軍を保持する。
2 自衛軍は、自衛のために必要な限度での活動のほか、法律の定めることにより、国際社会の平和及び安全の確保のために国際的に協調して行われる活動並びに我が国の基本的な公共の秩序の維持のための活動を行うことができる。
3 自衛軍による活動は、我が国の法令並びに国際法規及び国際慣例を遵守して行わなければならない。
4 自衛軍の組織及び運営に関する事項は、法律で定める。

 (自衛軍の統制)
第九条の三 自衛軍は、内閣総理大臣の指揮監督に服する。
2 前条第二項に定める自衛軍の活動については、事前に、時宜によっては事後に、法律の定めるところにより、国会の承認を受けなければならない。
3 前二項に定めるもののほか、自衛軍の統制に関し必要な事項は、法律で定める。

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第9条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】
【1項】日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
【2項】前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
安食 正一(山岸・牧師)
宇野 修平(西根・郷土歴史家)
尾形  敏(緑町・元校長)
粕谷 俊矩(西根石川西・山岳愛好家)
加藤美枝子(元町・寒河江生協理事長)
国井兵太郎(中郷・国井クリニック院長)
木村 久夫(南町・さくらんぼ共生園園長)
鈴木 久司(日田・農民歌手)
高橋  寛(島・声楽家、演出家)
高橋まり子(島・声楽家)
田中ふみ子(白岩・羽陽学園短大教授)
土田ヨウ子(下河原・元教員)
長岡 禮子(六供町・元教員)
松田 伸一(六供町・環境カウンセラー)
 結成総会の講演に先立ち、高橋寛&高橋まり子さん(ピアノ:田中ふみ子さん)のミニコンサートが行われ、歌声を通して平和のメッセージが聴衆に届けられ、感動の声が多く寄せられました。

 〜アンケートから〜
☆心清清しくなる歌声でした。九条の会のために頑張っていきたいです。
★「死んだ男の残したものは」という歌は、昔聞いたことがあり思い出しました。
☆1曲目から心に沁みて、涙がでそうでした。最後の2曲もとてもよかったです。まり子さんの歌声とてもステキでした。
★ステキなコンサートで、うっとりしました。やっぱり平和が一番!12月8日もよろしくお願いします。
☆すばらしい歌声で、平和な世の中を守らねば…の管を強くしたところです。
 「憲法を変えて戦争へ行こう!」とならない世の中に…と、さる10月4日「さがえ九条の会」結成総会がハートフルセンターで開催されました。会には、憲法改悪の動きを憂う85名の市民が集い、憲法のはなしや音楽に熱心に聞き入っていました。
 憲法のはなしでは、山形大学の高木紘一先生から憲法の中身についてくわしく講演があり、特に九条部分の「戦争放棄」は世界に誇れる憲法だとしめくくりました。

 〜講演に関するアンケートから〜
☆知らないことを沢山おしえていただきました。そして改憲が恐ろしいこともわかりました。
★少しむずかしかったけど、ボケ防止にはよかった。
☆まったくしらないことばかりで、驚きました。自衛隊法の内容にもビックリ、友人たちにまず知らせたいです。
★九条の素晴らしさが良く分かった。
 昨年6月、井上ひさし、大江健三郎、小田実、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子さんら九氏が立ち上げた会で、思想・信条・立場などの違いを超え、「九条改憲を許さない!」という一点で共同する運動です。現在、改憲派のターゲットとなっている9条の改憲に反対し全国3000以上の地域や分野で「九条の会」が作られていますが、寒河江市でもこのほど立ち上げたのが「さがえ九条の会」です。山形県では40番目に出来ました。

 このサイトは、戦後60年、平和ニッポンの橋頭堡の役割を果たしてきた憲法九条の見直し論議が急ピッチで行われています。いま九条が危ない!平和憲法を守ろうと立ち上がった草の根さがえ市民のブログです。

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Q1.「さがえ九条の会」とはどのようなものですか?
A.「九条の会」は井上ひさし、大江健三郎、小田実、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子さんら九氏が立ち上げた会で、思想・信条・立場などの違いを超え、九条改憲を許さないという一点で共同する運動です。現在、改憲派のターゲットとなっている9条の改憲に反対し全国3000以上の地域や分野で「九条の会」が作られていますが、寒河江市でも県内で40番目に立ち上げたのが「さがえ九条の会」です。

Q2.「さがえ九条の会」の活動方針を教えてください
A.活動方針については、結成総会でも提案しましたが、講演会の開催やニュースの発行などを通じて、広く市民に知らしめる活動を、当面の目標としています。「さがえ九条の会」をみなさんの主体的な、自発的な運動で大きなネットワークにしていきたいと考えています。


Q3.「さがえ九条の会」の規則を教えてください
A.「さがえ九条の会」は、4つの会則を結成総会で決定しました。目的は「憲法九条を守り、平和を守る」そのために◎平和憲法の学習 ◎賛同者を広げる ◎署名活動の推進等の活動を申し合わせしました。

Q4.入会を希望します。会費はいくらですか?
A.「さがえ九条の会」は呼びかけ人で構成される会です。アピールの趣旨に賛成できる人びとを思想、信条、立場の違いを超えて、できるだけ広く参加していただきたいと思います。
しかし、会費ではありませんが、「九条の会」が運動を維持していく上では経費がかかりますので、趣旨に賛同し、この会の活動を財政面からも支えてくださる意志のあるかたは、ぜひ賛同カンパをお願いいたします。

Q5.私たちは「さがえ九条の会」にどのような関わり方ができるでしょうか。
A.最初は講演会に参加したり、勉強会をするのでもいいでしょう。他の地域では「アピールへの賛同署名」を集めながら、「アピールに賛同する会」を準備している人びともいます。「さがえ九条の会」の活動は、逐一このブログサイトでお知らせしていきます。

Q6.今後の講演会の予定はありますか?
  「さがえ九条の会」のバッチやビラは作らないのですか?
A.「さがえ九条の会」としては、12月8日に2回目の集いを計画しています。
また、みなさんの運動に活用してもらえるようにビデオやニュースなど、宣伝の各種媒体を提供していきたいと思います。ほかに、皆さんのさまざまなアイデアを聞きながら順次、取り組んでいきたいと思います。

Q7.賛同署名運動はしないのですか?
A.すでに各地域ではやっているところもありますが、あくまでもこの会の主役は市民一人ひとりですから、皆さんと相談しながらすすめてまいります。

 以上で、「さがえ九条の会」へのみなさんのご質問への回答になったでしょうか。これからもご意見、ご質問をお待ち致します。

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