私が受け持たせていただいた患者さんは高齢で、認知機能が低下していました。また、疾患の影響により記憶力、記名力が低下しており日付や人の名前を憶えていることが困難な患者さんでした。
私は名前を覚えていただこうと、毎日朝の挨拶の際に自分の名前を名乗ったり、コミュニケーション時にネームを見せたり様々な工夫をしました。
しかし、時間がたつと「だれだっけ?」と言われ、自分の行っていることは患者さんに届いていないのだろうかと感じました。
それでもせめて顔だけは覚えていただこうと、毎日のケア、リハビリ、散歩、昼食に必ず付き添い、できるだけ多くの時間を患者さんと共に過ごしました。
そして実習最終日、別れの挨拶を告げた時、患者さんは
「彩美ちゃんもうこねのが」
初めて名前を呼んでいただきました。
自分がしていたことは患者さんに伝わっていたと最後の最後に感じることができました。
実習中は自分の未熟さに落ち込んだこともたくさんありました。しかし、患者さんから感謝の言葉をいただくと、頑張ってよかったなと思うことができます。
受け持たせていただいた患者さんへの感謝の気持ちを忘れずに、これからも心優しい看護師を目指して頑張っていきたいです。
この記事へのコメントはこちら