ダリア acocotlis note

▼ダリア(天竺牡丹)日記 Vol.352

◇ダリアの種子と球根A

・ダリアの花弁と種子
  ダリアは種子が出来にくい花の一つですが、その原因を考えてみました。
花弁8枚の一重咲きであったダリアがヨーロッパで改良が加えられ、花弁が幾重にも重なる八重咲き品種が生み出されました。また、花径30pを超す巨大化や花型の多様化が1800年代前半に一気に進みます。現在では、花弁が300枚を超すような品種まで生まれており、ダリアの進化は、ダリアそのものに多様化の素質はあるとしても、何といっても品種改良家の努力の賜物です。その品種改良、多様化の過程で種子が出来にくくなったとも考えられます。
  さて、ダリアの花弁数は、咲き始めの初夏と開花後期の晩秋で大きく変化するものも少なくありません。徐々に花弁数が減って行きます。開花が進むことによる花径の小型化によるものもありますが、日照時間が短くなり気温の低下が進む晩秋になると、花弁数が極端に減少し花弁と花弁の隙間が広がって行きます。また、咲き始めから開花までの時間も早まります。
  ダリアは、どうも自家受粉が苦手で受粉を手助けする蜂や蝶等の力が無いと受粉(種子作り)が出来にくい花のようです。晩秋に「花弁を減らし、花弁の隙間を広げる」その行動は、子孫(種子)を残すためのダリアの必死さではないかと思われます。

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2012.03.30:acocotori

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