ダリア acocotlis note

▼ダリア(天竺牡丹)日記 Vol.23

1804年、ナポレオンはフランス皇帝に就任することになります。そして、妻のジョゼフィーヌも皇后(ファーストレディ)の位に立つことになるのです。「まさに、この世の華!」

しかし、ジョゼフィーヌにはこの栄光が重く苦しく圧し掛かるのです。この時ジョゼフィーヌは既に41歳。待望の子供に恵まれず、ナポレオン一族から後継者問題がクローズアップされると共に、国民の英雄となったナポレオンとの間に、いつしか隙間風が吹き、寂しさを感じずにはいられないのでした。

ジョゼフィーヌはパリの宮殿に居を据えますが、一方でパリ郊外にマルメゾン館を有し(皇后になる以前に購入)、戴冠後はここに身を置くことが多くなります。子供のいない寂しさか、ナポレオンが離れてゆく寂しさか、庭造りに没頭し、世界各地から珍しい花の種子・球根・苗を取り寄せては栽培し、我が子のように可愛がります。中でもジョゼフィーヌは有数なバラコレクターとして知られています。そのフラワーコレクションの中に、ダリアの花達も含まれ庭園を彩るのでした。
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2006.04.11:acocotori

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