ダリア acocotlis note

▼最新 ダーリヤ栽培法 M

第十六章 ダーリヤの害敵
 ダーリヤの害敵は、虫害、病害、風害及び寒害です。
 第一に虫害。ダーリヤの虫害は比較的少なく、小さな時に「アブラムシ」の害を受けることがあります。特に温室やフレームでは往々あり、駆除には除虫菊石鹸合剤または煙草粉末が宜しい。また、球根を「ハリガネムシ」に食われる事があります。これは肥料中に木灰石灰等を混合するより方法がありません。また、幼芽を「ヨトウムシ」に切られる事がありますが、これには予防法はありません。もし新芽の被害を発見したならば、直ちに近傍を探すと土中に潜伏していることがあり、見つけ次第に捕殺します。花軸または花蕾を「ズイムシ」が食害しますが、これは年により大害を来たすので見つけ次第駆除しないと漸次繁殖し伝播します。また、花を「コガネムシ」に食われますが、殊に白や桃色の花を好んで食べます。これも手数が掛かりますけが、毎朝露のある間に捕獲しなければなりません。容器に石油を入れて捕獲したものを投入して殺します。温室内では嫩(どん)葉に「アカダニ」が付いて困ることがありますが、殺虫液を塗布して防除します。
 病害としては「腐敗病」があります。これは湿地や古地に多い病気で一度出ると次々に繁殖します。予防には木灰石灰を施すより未だ解決策がありません。この病気は球根にあっては「腐敗病」、茎葉にあっては「立枯病」と言います。なお、ダーリヤは新しい土地を好む傾向がありますので、栽培地の移動は病気の予防にも効果的です。
 ダーリヤにとって台風などの風害が最も甚大です。この為に支柱を堅固にして根本の動かぬ様に充分縛り付けなくてはなりません。多くの場合、風は東南よりの西風となりますが、これを予防する事は出来ません。被害を軽減する方法として、茎を丈夫に作ること・茎を短く作ること・夏期枝を切る込むこと・風の方向に垣根を作る事などが行われています。
 寒害は霜害と凍害であり、余り早く球根を植え付けると新芽を霜の為に枯死させられ、却って生長が遅れることになります。また、秋期に一旦降霜すればたちまち葉が枯死致しますが、これは致し方がありません。なお、東京地方では当期間球根を地下一尺以下に埋め置かなければ凍害に罹る様です。

 最新ダーリヤ栽培法  終

●2010.12.13
●tenjiku-b
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