ダリア acocotlis note

▼最新 ダーリヤ栽培法 J

第十二章 塊根の収穫法
 霜が降りますとたちまちにしてダーリヤはその茎葉共に枯死します。枯死したならば速やかに掘り取らなければなりません。霜が一旦降りるや否や茎の力は塊根に移り、数日後には塊根が冬眠状態となり、一つの芽も有せず越冬の準備を致します。
 ダーリヤの掘り取りにはショベルなり鍬なりを使いますが、非常な注意を要します。一つの塊根には一つの頸を有していて、この頸が茎と連結して居ります。この頸を破損してはいけません。もしこの頸を破損したならば球根は全く役に立ちません。
 掘り上げたならば、株から二〜三寸上を切り取り、一〜二時間日光と空気に晒しますが、決して二〜三日も捨て置いてはいけません。この衰弱が発芽力を減損するかは非常なものがあります。そして温度が急変せず、涼しく霜を防ぐことが可能な場所に取り入れます。その温度は約四十五度(華氏)を持って適当と致します。
 いかなる物で被い、またいかなる物で包んでもいけません。コルク、おがくず、かんなくず、石炭灰、砂または土等、全ての保護物は塊根に湿気を与え、腐敗の原因となります。
また塊根を貯蔵するには上部を下にして貯蔵してはいけません。茎の基部はへこみ、このへこみに水分と酸が溜まり、この酸がクラウンを害して腐敗の原因となります。故に塊根は上部を下にして箱または樽の上に積み重ねて、一つの被いをも用いずに穴蔵に貯蔵することが安全第一の方法です。穴蔵はセメントの底と致します。
なお、箱または樽の内部に厚紙を敷き、球根を入れ上より紙または麻布で被います。この紙または麻布は内部に空気を保ち、また熱を保ちます。暖められたる所では空気と熱との循環は球根を乾燥萎縮せしめますが、この被いはこの萎縮を防ぎます。


●2010.11.16
●tenjiku-b
編集


コメントを書く
記事へ
HOME

(C)acocotori

powered by samidare