ダリア acocotlis note
▼ダリア(天竺牡丹)日記 Vol.246
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第十章 夏の手入法 日本ではダーリヤの最盛期が二回あります。第一期は六月より七月まで、第二期は九月より十一月です。七月下旬より八月中は日光が強くダーリヤ本来の色彩を現すことが出来ません。また切花としても花持ちが悪く、まったく商用に適さず、従って価格も非常に廉価となります。通常の手入れでは行いませんが、この七月下旬から八月上旬までに各枝基部の両芽を残して、切り戻しすることがあります。この時に補肥を与えると二百十日頃の暴風雨に対し、その害を少なくすることが出来るだけでなく、新たな勢力を以って九月下旬から降霜期まで連続開花し、秋の容色を眺めることが可能となり、また切花等では利益を得ることが可能となります。実際、日本に於いては十月をダーリヤの季節と致します。この頃には、夏花は夏の炎熱の為にその容色を失い、そして秋の菊花は未だ開花せず、実に強壮なるダーリヤの一人舞台です。 第十一章 切花の保存法 豊肥の花は比較的長く保存することが出来ます。もし萎縮した花もしくは余り芳しく無ければ、次の方法を行うと回復が可能となります。 花を出来るだけ早朝に切り、出来るだけ熱き湯を桶に入れ、茎の根元をこれに五分ほど浸し(決して葉を浸してはなりません)、後に冷水中に浸します。なお冷水は、六合の水に食塩の茶さじ四分の一杯を入れた時に一番成績が良く、もし茎が非常に堅い時は沸騰点に近い水を用いるが宜しい
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