ダリア acocotlis note
▼最新 ダーリヤ栽培法 F
第七章 ダーリヤの植付法
ダーリヤの開花期は、植え付けてから早いもので四十日、遅いもので六十日ほどです。よって種類によって時期を加減し、降霜の恐れが無くなったら外に植え出します。
球根を植えるには大抵五寸位の深さに植えますが、もっとも球の大小によって加減する必要があります。また土質によって加減する必要があり、大抵球根の太さの二倍半の深さを標準として植えます。また砂地は粘土地よりも深く植え、芽を上にして横に植えます。東京に於いては四月中旬〜五月上旬が適期となります。寒国ではこれより遅く、暖地ではこれより早くなります。また早咲きのものより順次に植えます。勿論植える前に充分耕作して肥料を施します。なお、肥料はなるべく二週間前に施すと良い結果が得られますが、植付ける直前でも差し支えありません。その際、肥料の上に土を覆う方が安全で、肥料と球根を接触させると往々に腐敗することがあります。植え終わればその上に土を覆い、そして植付けと同時に支柱を立てます。後から立てるとダーリヤの芽を傷つける恐れがあるからです。支柱は大抵竹を用い、太さがニ〜三寸で長さは四、五尺のものを使います。
植付け間隔は栽培の目的によって異なりますが、少ない場合は一反歩三百本、多い場合は千八百本程を植えます。鑑賞目的には球数を少なくし完全に育てますが、実用目的には密植してなるべく開花を多くするのです。六尺に六尺で三百本、三尺に三尺で千二百本、三尺に四尺で九百本です。五尺の畝を作り二列としてニ尺五寸の距離に植えると千七百二十本となります。
植付けと同時に煙草の粉を周囲に散布することがあります。これはダーリヤのネキリムシを防ぐ目的ですが、これは米国で用いている方法で果たして効力あるかは保障出来ません。
ダーリヤの植付け方式には三通りあります。
その第一は、棒立て法と言い最も多く用いられる方法で前記の方式はこの方式です。
第二は分枝法と言い、多くの専門家・玄人によって用いられています。一尺五寸からニ尺五寸の距離に植付け、二節の葉が生じた時に頭部を摘出し、各葉の基部より枝を作ります。即ち四枝を作るこの方法は、開花に於いて二週間程遅くなります。同時に四本の棒を立て生育させ、同時に四個の花を着け、逆に前者より多くの花を付ける事になります。茎の生長する時、花茎の四枝が地上一〜二寸の所から分岐する短き強き茎を持つことになります。そしてこの植物は短く小奇麗にして各枝は相互いに自ら支え、風に堪える力も強くなります。
第三は集合法と称し棒を用いません。この方法は大農園に於いて労力と竹棒を省略する方法で、各自互いに集団となり保持しますが美観は保てません。この方法には、一尺か一尺五寸の距離に植えて互いに保持する様にします。
●2010.10.01
●tenjiku-b
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