ダリア acocotlis note
▼ダリア(天竺牡丹)日記 Vol.246
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第一章 緒 論 ダーリヤ・・・・何と言う美しい花でしょう、何と言う艶やかな花でしょう。実にダーリヤは花の王とでも言えましょう。昔は牡丹を花の王と申しましたが、今やダーリヤがこれに代わりました。ダーリヤ栽培は益々盛んなる一方で、しかも一時の流行でなく今や実用時代になりました。何ゆえでしょう。 その原因は、第一に栽培が容易で菊などとは到底比較にならないことです。第二に花期が長く、六月から十一月まで咲き続けることです。第三に他花の絶え間となる九〜十月にもダーリヤが咲くことです。第四にその花の大きなこと、菊花も及ばず、またその色彩の様々なること朝顔をも凌駕します。第五にダーリヤは単に観賞用のみならず、実業として野外花卉中最も利益あるものとなったことです。この五つの原因によって、ダーリヤは花卉園芸中、現在最も重要な地位を占めるに至りました。 ダーリヤは実益と趣味とを兼備する名花と言えます。特に日本の気候は世界で最もダーリヤに適し、日本に舶来した西洋草花の中で、その発展たるやダーリヤに勝るものはありません。今後、益々この利点を利用し日本の改良種を世界に紹介することが、これからのダーリヤ栽培家の任務だと信じます。
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